マトリックスからの解放-マインドのアンロック

リアリティーは単なる幻想、しかもかなり頑固なものだ
A.アインシュタイン
 

アダムの罪の結果、人類に罪と死が入った(Rom 5:12)。これがアダム系旧創造の人類の実存的状況。イエスは最後のアダムとしてご自分の死によってその系列を終わらせた。つまり彼はターミネーターであった。同時に復活によって第二の人としてキリスト系の新しい人類を生み出した。つまり彼はクリエイターであった。

このとき、信じる者、すなわちキリストの死と復活に包括される者は義とされ、かついのちを得た。彼らはイエスがそうであったように復活である。新しい創造、ニュー・クリーチャー。アダムが何らの自己努力あるいは自己行為によらず罪と死を得たように、われわれ信じる者は何らの自己努力あるいは自己行為によらず義といのちを得た。これが救いである!

われわれは単数形の罪(Sin)から解かれており(Rom 6:7)、その結果である病気からも解かれている。われわれはイエスの傷により癒されたのである。が、必ず質問や異議を唱える者が出る。病気が癒されずに死ぬ人もいるではないか!彼らには信仰がないとでも言うのかぁ!・・・と。

そう、彼らには信仰はあるかもだが、フェイスはない。なぜ?フェイスは願うことのサブスタンスだから(Heb 11:1)。つまり癒しを願うのであれば、フェイスは癒しそのものなのだ。これをトンデモ勘違いしているに過ぎない。自分の大いなる勘違いを自分で告発しているわけ。つまりサルが鏡を見て憤っているのと同じだ。しかもその滑稽さに気がついていないのが致命的だ。

人はみなそれぞれのマインドが作り出したマトリックスの中に生きている。自分が真実とか事実と思っていることは自分のマインドの実であり、FAKEである。神の言葉のみがリアリティーなのだ!聖書を古文書とかサイエンスがまだ十分に発達していなかった時代の迷信とか思っている者はすでに騙されている。神がいないとか、人はサルから進化したとか、これなどは究極のマトリックスである。

が、実はクリスチャンも大差ない。自分の悩み・葛藤・病気・貧困・性格・家族・友人・職場・・・それぞれのマトリックスに絡め取られて生きている。だから、クリスチャンになってもさほど生きる喜びを堪能できない。むしろ、敵がクリスチャンを狙っているために、かえってトラブルが多くなり、その中でもがく者たちが多いのが実情。加えてニッポンキリスト教という究極のマトリックスにはまってクルシチャンと化す。

私は30年近く花粉症というマトリックスにはめられていた。昨年、突如そのマトリックスから脱出したが、今年はどうかなと、正直内心でびくびくしていたことを告白しなくてはならない。結果はどうか。結局、クスリはまったく飲まず。そう、出なかった!確かに花粉があることは鼻がムズムズするので分かる。それは異物の侵入によるナチュラルな生体反応。が、それ以上に進まない。もしそれを症状として受け入れるならば、多分あのマトリックスに戻ることであろう。

が、私はフェイスの領域に生きている。自分が30年近く花粉症というカプセル空間に生きていたことがよくわかる。それはフェイクであり、マトリックスだったのだ!これは花粉症というひとつの例にすぎない。私たちの在り方のあらゆる領域において、私たちはマトリックスに騙されている可能性があるのだ。それを抜けるためには?そう、マインドのアンロック。霊によるフェイスの覚醒。フェイスを得たら語れ!何度も繰り返している通りだ。

神がキリストにあってわれわれのために成し遂げてくださったことの広大さに、最近は圧倒されている。おお、何ゆえに神はこれほどまでに・・・・と。まことにパウロの祈りを実感として受け止めることができるのだ。

どうか、わたしたちの主イエス・キリストの神、栄光の源である御父が、あなたがたに知恵と啓示との霊を与え、神を深く知ることができるようにし、理解力の目を開いてくださるように。そして、神の招きによってどのような希望が与えられているか、聖なる者たちの受け継ぐものがどれほど豊かな栄光に輝いているか悟らせてくださるように。また、わたしたち信仰者に対して絶大な働きをなさる神の力が、どれほど大きなものであるか、悟らせてくださるように。-Eph 1:17-19

まずはクリスチャンにとっては一番狡猾なマトリックスであるニッポンキリスト教からの解放が先決である。が、不思議なもので、今回の千葉大生による誘拐の被害者の女子中学生が、逃げることができる機会が何度もありながら、あえてそこにとどまったのと同じことをしてる人がけっこう多いのだ。彼らは言うであろう、私のこの状況はリアルであり、私の病気もリアルである!と。かえって私がそれはフェイクだというと彼らは怒り出すのである。まことに不可解極まるのだが・・・。なぜ、女子中学生は逃げなかったのだ?それぞれで考えてくださいな!

(初出:2016年4月2日

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