「わたしはあなたをまったく知らない」と言われないために

この御言葉は今日の聖霊派における奇跡やしるし・不思議など、外なる現象を追い求める傾向に対する警鐘であろう。

わたしに向かって、『主よ、主よ。』と言う者がみな天の御国にはいるのではなく、天におられるわたしの父のみこころを行なう者がはいるのです。 その日には、大ぜいの者がわたしに言うでしょう。『主よ、主よ。私たちはあなたの名によって預言をし、あなたの名によって悪霊を追い出し、あなたの名によって奇蹟をたくさん行なったではありませんか。』 しかし、その時、わたしは彼らにこう宣告します。『わたしはあなたがたを全然知らない。不法をなす者ども。わたしから離れて行け。』-マタイ7:21-23

ここの「不法をなす」とは、いわゆる善と悪の基準による悪を行うことではない。原語は”anomia”、つまり法則を無視すること。 ヘブル11章(Heb 11:1)のフェイスには定冠詞がないことをずっと指摘している。それはニューエイジヤーも使うし、いわゆる霊能力者も知っている。クリスチャンとの違いはポータル(門)の違い。私たちのそれはジーザスだ。それ以外の門を通る者は偽りであると主は言われる(John 10:1)。

今、われわれを支配する法則はいのちの御霊の法則(Rom 8:2-4)。それに従う時、律法の要求を満たし、また霊の思いが実体化される。聖霊はジーザスを証しし、彼の言葉とわざ、そしてご人格を実体化する(John 16:13-15)。つまり、神が唯一受け入れられることとは、うちなるキリストが行われる言葉とわざである。神はジーザスに対して、「これはわたしの愛する者。わたしはこれを喜ぶ」と言われた(Mark 1:11)。

そのキリストは自分からは何も成し得ず、父からのものを受けて語りまた父のわざを行う(John 5:19;14:10)。かくして私たちは自分の体と魂を霊の法則に委ねる時、内なるYHWHなる最も高きエロヒムが私たちを通して生き出るのだ。それは肉において現れた神(1Tim 3:16)。この法則に従って五感の領域に現れ出たもののみが永遠のものである。

この土台の上に、だれかが金、銀、宝石、木、草、わらで家を建てる場合、おのおのの仕事は明るみに出されます。かの日にそれは明らかにされるのです。なぜなら、かの日が火と共に現れ、その火はおのおのの仕事がどんなものであるかを吟味するからです。だれかがその土台の上に建てた仕事が残れば、その人は報いを受けますが、燃え尽きてしまえば、損害を受けます。ただ、その人は、火の中をくぐり抜けて来た者のように、救われます。-1コリント3:12-15

この土台とはキリストである(1Cor 3:11)。この警鐘で分かることは、その上に木、草、わらで家を建てることがあり得るのだ。クリスチャンはここでの裁きを全員受ける。これはキリストの御座の裁き、”bema”[1]Strong: From the base of G939; a step, that is, foot breath; by implication a rostrum, that is, tribunal: – judgment-seat, set [foot] on, throne.と言われる(2Cor 5:10)。それは歩みの裁定であり、永遠の滅びへの裁きではない[2]永遠の滅びへの裁きは、白い御座の裁き(Rev 20:11)。キリストの御座の裁きは千年期前であり、千年期(=御国)を得るかどうかの裁定であるが(Luke … Continue reading。本人は火の中をくぐるかのようでも救われるのだ。

かくしてこの時、それぞれのわざの本質が明らかになる。今日聖霊派における奇跡やしるし・不思議だけを追い求める風潮に対する大いなる警告であると理解すべきであろう。フェイスによらないもの(もちろん愛も)はすべて罪であるが(Rom 14:23)、愛のないフェイスは虚しい(1Cor 13:2)。大切なのは愛によって働くフェイス(Gal 5:6)。それはニュー・クリーチャーが得るシックスセンス。まことに新しい創造としての法則に生きること、これがかの日に主から知らないと言われないための条件である。

割礼の有無は問題ではなく、大切なのは、新しく創造されることです。この法則に従って生きていく人の上に、つまり、神のイスラエルの上に平和と憐れみがあるように。-ガラテヤ6:15-16

さて、子たちよ、御子の内にいつもとどまりなさい。そうすれば、御子の現れるとき、確信を持つことができ、御子が来られるとき、御前で恥じ入るようなことがありません。-1ヨハネ2:28

 

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1 Strong: From the base of G939; a step, that is, foot breath; by implication a rostrum, that is, tribunal: – judgment-seat, set [foot] on, throne.
2 永遠の滅びへの裁きは、白い御座の裁き(Rev 20:11)。キリストの御座の裁きは千年期前であり、千年期(=御国)を得るかどうかの裁定であるが(Luke 17:17-24)、白い御座の裁きは千年期後であり、子羊のいのちの書に名前の記されている者はパスして、永遠の救いを享受できる。

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