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ゾンビ・ドラッグ

今、全米が多発するゾンビ事件で騒然としている。フロリダの顔面喰い男、テキサスの乳児喰い女、さらに脳と心臓を喰ったメリーランドの男など・・・。

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その原因として挙げられているのが合成ドラッグ"Bath Salts"、別名"Ivory Wave"、"Purple Wave"、 "Vanilla Sky"、 "Bliss"。夢があり、何となく美味しそうな名前だが、これが恐い。正式名称は"methylenedioxypyrovalerone"あるいは"MDPV"。これがどうもゾンビを生み出すようだ。

いつものとおり構造を紹介しておく。こんな簡単な化学物質が人間をゾンビに変えるわけだ・・・。化学式はC16H21NO3。平面構造はつぎのとおり:

ファイル 2972-1.png

人間に対する作用としては、錯乱、妄想、幻覚、胸痛、血圧上昇、自殺願望などを覚える。合成ドラッグ"mephedrone"とほぼ同じ薬理作用を持つ。いつものとおり立体構造も紹介しておく(グリグリしてください;右クリックでメニュが出ます):

いやはや、先のロシア製の「クロコダイル」もスゴイが、とんでもない時代に入ったものだ。ちなみに黙示録に

その殺人や、魔術や、不品行や、盗みを悔い改めなかった。-Rev 9:21

とある「魔術」の原語は"pharmakeia"、要するに薬(ドラッグ)のこと。これも終末の大いなる兆候ではある。わが国でも若者の自殺願望が増加しているようだから、高相氏だけでなく、これから蔓延する可能性が高い。

追記:Joel Rosenbergも記事をエントリーしている。何が起きているのか、と。

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