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黒鳥銀波

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(七絶・平起式・下平声十一尤韻)

外洋 一碧 遠帆を收む
渺渺(びょうびょう)たる銀波 風意柔らかなり
黒鳥 孤り飛び 何処(いずこ)にか去る
虚空に 意の如くして 跡を留めること無し

真っ青な太平洋に遠くのヨットの帆が見えている。広々とした海原に銀の波が打ち寄せ、風はゆったりと吹いている。ふと黒い鳥が単独で飛んだ、どこへ行くのだろうか?広大な空を自由に飛びつつも、その自分の飛跡を残すことはないのだ。

空の鳥を見るがよい。まくことも、刈ることもせず、倉に取りいれることもしない。それだのに、あなたがたの天の父は彼らを養っていて下さる。あなたがたは彼らよりも、はるかにすぐれた者ではないか。 ・・・だから、何を食べようか、何を飲もうか、あるいは何を着ようかと言って思いわずらうな。-Matt 6:26-32

(C)唐沢治

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