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本日の一冊

ファイル 418-1.jpg大拙禅を語る―世界を感動させた三つの英語講演―』。大拙の米国における英語講演のライブCD+英文原稿。鈴木大拙は私が敬愛して止まない禅の先達。鎌倉円覚寺の今北洪川と釈宗演の元で参禅し、その見性の辞は「肘外に曲がらず」。円覚寺は私のフェイヴァリット・プレイスのひとつ。禅とキリスト教との関係も論じているが、彼は言っている、「わしはイエスが覚者であると分かるが、聖霊と言うものがどうしても分からん」と。けだし、本質である。禅者と基督者―実に似て非なる存在。しかし禅者の清々しい生き方は、ニッポンキリスト教の脂ぎったセンセイたちにはるかに勝る。イエスは言われた、「得ようとすすれば失う、失えば得る」と。禅の核心も「喜捨」あるいは「大死一番」。魂の扱い方はまったく同一である。基督者も主によって裁かれる時、その基準は「いかに得たか」ではなく、「いかに失ったか」である。

意識の扱い方について-基督者と禅者の類似と相違-

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