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アメリカがおかしい

薛濤の生涯

彼女が10歳の頃詠んだ対句が彼女の運命を予言しているとして父親が嘆息したことは先に書いた。その成就の詩がこれだ。

ファイル 3641-1.jpg

二月の楊花は軽復た微
春風は揺蕩にして人衣を惹く
他家(たか)本(もと)是(これ)無情の物
一向に南に飛び又北に飛ぶ

私は二月の柳の綿毛のように人の衣にまとわりつつ、もとより感情を持たないものゆえ、春風に吹かれるままに南から北へと飛ぶ。自分は綿毛のような軽く、微々たる存在。自分の感情ももたず、春の風に吹かれるままに客にまとわりつく・・・というのだ。自分の境遇を綿毛として昇華している。

もうひとつは-

ファイル 3641-2.png

春は風景をして仙霞を駐(とどめ)しめ
水面の魚身総(すべ)て花を帯びる
人世思はず霊卉(れいき)の異を
競つて将に紅纈(こうけつ)をもつて軽沙を染む

春は造化の神様が、風や光と影、景色や、谷に咲き乱れる花や、かすみとか雲でその神秘の業を告げる。水に落ちた花で泳ぐ魚はまるで花模様を帯びたかのよう。世の人は、この自然の霊妙さを思うことがない。人々はあたかも神様と競うように赤い染め布を河原に干して春を告げている。

神の創造の神秘に想いを馳せつつ、神と競うかのように生きる人の生業を描いている詩だ。一枚の絵が見えるような作品だ。詩人には普通の人が見えない世界が見える。当たり前の光景に霊妙や幽玄を覚え、ある種の感動をもってそれを言葉で表現する。その表現を受けた私たちの心の中にまた感動の波動が生まれ、伝搬する。彼女の感動と同様の感動を時と空間を超えて味わうことができるのだ。中国四千年の歴史の蓄積は無尽蔵。人間精神の豊かさを掘り起こす歓びは尽きることがない。

これで彼女については一応終わり。次はずっと遡って南宋時代の女流詩人謝朓を見てみたい。

薛濤:春望詞其四

今朝はやや蒸し暑い。そろそろ梅雨の雰囲気だ。紫陽花がまだ白い・・・。さて、薛濤の春望詞の最後。それにしてもこの一連の詩を詠んだ時、彼女の心は誰を想っていたのであろうか。まことに艶にして、女性の深淵を見る思いがする作品だ。

ファイル 3640-1.jpg

那(な)んぞ堪えむ 花 枝に満つるに
翻(かえ)って両相の思ひを作(な)す
玉箸 朝鏡に垂(た)る
春風 知るや知らざるや

玉箸:美しい女の涙

満開の花が枝を飾るこのとき、この気持ちをどうして堪えることができましょう。両想いであるばかりに、かえって苦しさが増し、詩に詠うのみです。朝ごとに鏡に向かうと、ただ涙がこぼれるばかり。ああ、春風はこの愁いの気持ちを知ってくれているのでしょうか(あの人にこの気持ちを伝えてくれるでしょうか)。

薛濤は若い頃から何事も器用にこなし、紙漉きの業も会得した。さらに書家としても優れており、その紙に自作の詩を書き、自分の髪を添えて客に贈っていた。この色紙は薛濤箋として有名になり、現在も成都の名産である。この紙は雲母を含み、艶やかな上質な紙で、雲母箋とも呼ばれるそうだ。ちなみに成都は『三国志』における劉備の蜀漢の中心地であることは言うまでもない。

ファイル 3640-2.jpg

うーん、私もこのような色紙を貰ってみたいものだ。何とも妖艶なる趣きがあるではないか。

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