Dr.Lukeの一言映画評と本日の二枚
- 2009/01/05 20:02
- Category: 映画
ホラー物の『ミラーズ』。鏡の向うに何かがいる。鏡の中で何かが起きるとそれがこちらでも実現する。子供の頃に鏡を覗いて、その中に入れないかと想像しつつ、何時間も鏡とにらめっこしたことがあるが、それを映像にした作品。かなり怖い。
しかしこのミラーの中のヴァーチャルな現象がこちらのリアルの世界に反映すると言う倒錯現象はすでに起きている。金融経済の混乱が実体経済に影響することなどはまさにその典型。金融は昨年のメッセージでも語ったが、すべては幻想なのだ!デリバティブが6京円あると言っても、その実体は1/100。人々のココロの鏡に映った幻想によって膨らんだモンスターに過ぎない。そのモンスターが現実を直撃しているのが現代。
また私たちは人間関係においても、他者のココロに映った自己像によって、現実の自己が影響を受けている。人の評価や目を気にしつつ生きる人々。人々のココロに映る自らの鏡像を「自分」と思い込み、その像のあり方によってアップダウンを繰り返す。これもりっぱな倒錯現象。何という不自由な生であろうか。これも己がなし得るトリック、フェイクなのだ。その己を対処する十字架を経験すれば、私たちはますます自由をエンジョイできるのだ。観方によってはなかなか深い作品かも知れない。
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本日の二枚。一枚目は韓国のディーバ、Woong Sanの"FEEL LIKE MAKING LOVE"。もちろんJazzだがボッサ調で、かなりゆるく聴ける。本人はCozyを追求したのこと。正月の終りにあたってまったりと楽しめ、かなり満足。
二枚目はChrisitina Aguileraの"KEEPS GETTIN' BETTER"。ジャンルはロック。若い頃はロックで何とも言えないテンションを楽しんだものだが、最近は聞く時はそれなりのシッチュエーションで聴いている。まあ、車を飛ばす時とか、いろいろな想いを断ち切りたい時などに、ね。
ちなみに今回温泉に行く車中で何を聴くか、息子と張り合ったのだ。彼はもっぱらRock。こちらはマッタリ系のJazz。しかし私のCDラックにKrystal Meyersの一枚があって彼もビックリ。「えっ、パパもコレ聴いているの!?」と。そうだぜ、まだ若いからな、と、大見栄を切ったDr.Lukeでありました。