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冬夜寄温飛卿-魚玄機

陶淵明の三作を紹介する予定だが、この季節にぴったりの詩をひとつ。前にも触れた薄幸の才媛にして情熱の女、魚玄機の一首を。

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 苦意 思を捜す灯下の吟
 不眠の長夜 寒衾を怕れる
 庭に満つ木葉 風の起るを愁う
 幌を透す沙窓 月の沈むを惜しむ
 疎散 未だ聞かず終に願を遂げる
 盛衰 空しく見る本来の心
 幽棲 定まる莫れ梧桐の処
 暮鵲 啾啾 空しく林を遶る

わが国の大伴家持の一首を想い起こす(百人一首)-

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