獨鳥意不窮-一石
- 2016/05/04 15:27
- Posted by Dr.Luke Karasawa (唐沢治)
- Category:漢詩
- Tag:漢詩, 一石
花叢 翠柳 春風を擅(ほしいままに)す
荷葉 依依として 趣 同じからず
流鶯 伴を求め 鳴く聲 響く
獨鳥 池に臨み 意 何ぞ窮らん
(七絶・平起式・上平声一東韻)
花が咲き乱れ、緑の柳の葉も茂り、春風に自由気ままに揺れ動いている。
蓮の葉も一枚一枚の趣はみな異なりつつ、生き生きと開いている。
あちらこちらを飛び回る鶯は伴侶を求めてしきりに鳴き響き合う。
そんな春の華やかな雰囲気の中で、一羽の鳥が池の中に、
何かもの思いに沈むように佇んでいるが、
その気持ちをどうして理解してあげることできるだろうか。