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黙示録はAD60年代に成立と再建主義者

>>ケネス・ジェントリー『Before Jerusalem Fell』について

黙示録の執筆年代を60年代とするか、90年代とするかで終末論の理解は大きく変わる。

60年代とすれば、黙示録の預言が紀元70年の神殿崩壊、イスラエル滅亡に関するものであるとなり、90年代とすればそれはわれわれの未来に起きる出来事となる。

ケネス・ジェントリーの本書は、60年代説の強力な論証であり、この著書以来、プレテリズムは神学的にかなり有力な学説になった。

この論点については私も何度か触れ、富井氏の論を彼の論証に従って論駁している。

>>“倒れた五人”とは誰か-黙示録の成立時期について-

ポイントは「倒れた」の意味である。Vincentはこう注釈する―

Are fallen (ἔπεσαν)
Lit., fell. Constantly used in the Septuagint of the violent fall or overthrow of kings or kingdoms.

つまり自然死ではなく、暴力的に排除されることを意味する単語である。これからネロの時代に書かれたとは言えなくなるのだ。

また、聖書のテキスト内証拠と、歴史的なテキスト外証拠についてはこちらで論じている。教父たちの証言も圧倒的にAD90年代である。

>>黙示録の成立時期はAD70前か後か?

ケネス・ジェントリーの著作を読んでみたいが、値段が張るので、富井氏にぜひ要約をお願いしたいところだ。今までのところ、上記の私の論駁に対する反論は何もなされていない。いずれにしろ、もはやここまでクルと方向転換は不可能だとは思う。何としてもAD60年代の成立を主張し続けるしかないであろう1)AD65年とすると、ヨハネは18+35=53歳程度だったと結論される。ネロの時代には島流しの刑はなかったと言われているし、彼は90歳以上長生きしたはずだから、AD70年のエルサレムの崩壊も経験したことになる。果たして彼はそれをどこで知ったのであろうか?50代に島流しされて、90過ぎまでそこで暮らしていたのか?そもそもAD65年からAD70年前までの数年間で黙示録の19章までが成就したってことになるが、そんな歴史的記録は残されているのだろうか?

かくして、「再臨」が二度あるとか(セコンドの次はサードだ)、「携挙」も二種類あるとか(われわれの携挙とは肉体の死だとか)・・・・。すべては「ゲネア」を30-40年とすることから導き出されるというより、そうせざるを得ないわけだ。

人は見たいものを見たいように見て、聞きたいことを聞きたいように聞くものだ。-ユリウス・カイザル。

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1. AD65年とすると、ヨハネは18+35=53歳程度だったと結論される。ネロの時代には島流しの刑はなかったと言われているし、彼は90歳以上長生きしたはずだから、AD70年のエルサレムの崩壊も経験したことになる。果たして彼はそれをどこで知ったのであろうか?50代に島流しされて、90過ぎまでそこで暮らしていたのか?そもそもAD65年からAD70年前までの数年間で黙示録の19章までが成就したってことになるが、そんな歴史的記録は残されているのだろうか?
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