経済のイロハのイ-マネーってどうやって生まれるの?
マネーって万札やコインでしょう。それって自分が生まれたときからあったし・・・・。ハイ、まあ、これが現ナマ至上主義の牧師たちの感想でしょう。彼らは献金という現ナマが気になって仕方がない種族ですから。
そこで、もっとも単純化して小学生でも分かる経済のイロハを説いてみましょう。
上の人生ゲームに一億円分札が発行されていたとします。10人がひとり一千万の資本で1年間ゲームして、凸凹はあるでしょうが、ある人は五千万に増やしました。さて、儲けた四千万はどこから来たのでしょう?で、このゲームにおける一年後のマネーは合計いくら?成長率は?
さて、ここで、この儲けた人が政府だったら、その意味は?
ところが札の発行権限を持つ政府が新しく札を五千万発行したら(メカニズムは付記)、他の九人に凸凹はあれど、合計一千万が分配されますね。この場合、ゲーム全体の合計は一億五千万、成長率は?
でも、他の誰かが札を刷ったら? はい、速攻逮捕されますね。つまり政府以外の九人が潤うためには政府が新しく発行することが必要ですね?
もし、新しく五千万発行しないのなら、他の九人が潤うためには、政府はどうすべきでしょうね? この記事をどうぞ。
さて、マネー(現ナマだけではない!)の発行は、①日銀が輪転機を回す(日銀の負債となる)、②政府が国債を発行する(政府の負債となる)、③民間銀行が融資をする(借りた者の負債となる)の三ルートだ。いずれも誰かの負債として発行される。
ボクシはいつもにこにこ現金払い(献金)しか見てないから分からないだろうが、銀行は集めた札束を貸すのではない。ただ、貸し手の口座に融資額<貸付金/預金>と書くだけ。この預金が建築会社や会社運営に回るのだ(付記の③の記事参照)。
で、今、石破かゲルがやらんとしてのは、政府がプラスで国債も出さない、金利を上げる(円高になる)、消費税を上げる・・・その意味は賢明な方はもう分かるはず。
・・・以上、小学生にも分かる経済学でした。
付記:②についてはこちらを
③についてはこちらを
①については、まず、B/Sのつながりを見てください。民間の資産である預金は市中銀行の預かり負債、市中銀行の日銀への預金(日銀当座)は市中銀行の資産、日銀の負債、そして日銀の資産である国債は政府の負債とつながる。では政府の負債を担保するのは、国富(インフラや再建や供給力)だ。
そして日銀のB/Sは次のとおり、発行済み紙幣122兆は負債に計上されている。つまり現ナマは日銀の負債であり、これだけなのだ。
その万札の発行メカニズムはつぎのとおり:(左は借り方/右は貸し方)
① 日銀が銀行券製造費を計上して国立印刷局へ1万円札を発注する。
<銀行券製造費20円/現金20円>(万札一枚当たり)
※実際には年間500億超の製造費が計上されている(損益計算書P/L上)
② 民間銀行が預金者からの支払いに備え、日銀の当座口座から100億引き出せるようにする。
日銀<当座預金100億/発行銀行券100億>(当座預金は民間銀行の預金であり、そこに新しく発行された100億から充当される)
③ 日銀は民間銀行から国債100億を買い入れる。
日銀<国債100億/当座預金100億>、民間<当座預金100億/国債100億>(民間銀行の国債が当座預金に変わる)
②と③を連結すると
日銀<国債100億/発行銀行券100億>
これが上のB/Sである。つまり発行された100億円分の万札の価値を担保するものは国債なのだ。これは政府の負債となる。
右側の負債にある公債、政府短期証券がそれである。ポイントは国債発行と紙幣発行は同じ事だという点。100億の新しい紙幣発行のためには国債100億が必要なのだ。逆に言えば、国債が発行されなければ新しい紙幣も発行できない! かくして、コロナ給付金で経験したとおり、国債発行により民間が潤うわけだ。
繰り返すが、国債発行とは万札の発行と同じなのだ。それは政府と日銀の負債。政府のマイナスは民間のプラス。菅原亘センセを初めとする化石オツムも複式簿記をお勉強しなさい。
コロナ給付金の際の国債発行高は次のグラフの通りだ。
さて、これでザイセイハタンしただろうか? リスクを見るための金利の動向はこうである。
依然として低いままである。と言うわけで、自国通貨建て国債発行によってザイセイハタンすることはないのだ。なにしろ財務省がそう高らかに宣言している。クリックしてご自分の目で確認されたい。今、徐々に上昇中の政策金利についてはまた稿を改めるとする。
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