クリスマス(12/25)はイエシュアの誕生日と救世軍の山谷少佐

12月25日がイエシュアの誕生日、これに異議を唱えることはけっこうキリスト教徒たちにとっては放置できないことらしい。一部の方は次のように改めたむきもありますが(左2023年、右2024年、作者は春藤伸一様)。

一方で山谷少佐がこのような説を唱えて12月25日誕生日説の蓋然性が高いと主張しております:

ベツレヘムの星の正体については諸説ありますが、ドイツの天文学者ペーター・コリネリウス・ファン・デル・クルイトの論文『ベツレヘムの星』には西暦1年11月5日に水星・金星・火星・木星の大会合があったと示されており、これをベツレヘムの星と仮定します。

この天文現象を観測した東方の博士たちが、西暦1年11月12日にイランのスサからユダヤのエルサレムへ向けて出発したと想定します。その距離1,582キロメートルをラクダで1日に40キロメートル進んだ場合、40日後の西暦1年12月21日にエルサレムに到着できることになります。エルサレムからベツレヘムまでは8.7キロメートルしかないため、ヘロデ王への拝謁を終えた博士たちは12月25日には余裕を持ってベツレヘムに到着できると考えられます。

ルカによる福音書3章23節によれば、イエスは30歳の時に宣教を開始しました。その三年半後に十字架刑に処されたとすると、刑死した時点で33歳であったと推定されます。イエスが西暦1年に誕生し、西暦33年に33歳で刑死したと仮定すると、この説はイギリスの物理学者コリン・J・ハンフリーズ卿と天文学者W・グレーム・ワディントンの共同論文『イエスの処刑日』の結論と合致します。彼らは月蝕の事象をもとに、イエスの刑死の日付を西暦33年4月3日と算出しています。

さらに、アウグスティヌスは『三位一体論』第4巻5章で、イエスの刑死の月日はマリアの受胎告知の月日と同じであったと述べています。これに基づき、受胎告知が西暦1年4月3日であったと仮定すると、その日を受胎日として出産予定日計算機を使って計算した場合、出産予定日は西暦1年12月25日となります。

この仮説は、ベツレヘムの星、東方の博士の旅、イエスの誕生と刑死の日付を結びつけることにより、イエス・キリストの誕生が12月25日であったことの蓋然性を示す興味深い時系列を示しています。

ちょっとFBにてコメを入れておきましたが、最終的にヘロデ大王の死の時期を巡って、マタイ2:15(Matt 2:15)の単語”teleute”を肉体の死ではなく、政治的死であると強弁するとの回答(つまりヘロデは紀元後まで生きていたということ)でしたので、as u likeとしておきました[1] … Continue reading

山谷さんの論は聖書外の仮定に基づいて、さらにいくつかの聖書外の説を取り入れているわけだが、サイエンティストの私は、ニュートンと同様に仮定の上の議論には組しない[2]フェイスもサブスタンス&エビデンス(Heb 11:1)であることは繰り返さない。。ただこの問題へのアプローチでその人の知能レベルと考え方や価値観が見えてくるので面白いと考えている。

一般論としても無益な議論に落ちないためには、その人が何を仮定(前提条件)し、論理に組み入れるためのいかなる事実を採用し(CT訴訟で問題になってる事実認定だがw)、いかなる論理に基づいてその結論に達し得たかを見ればよいのだ。

で―

  • 仮定の上の話なら論じるまでもない、ご自由にどうぞだ
  • 採用した事実と不採用の事実を比較衡量すると、その人の価値観が見える;シーザーも言うように人は自分の希望に沿う事実を選ぶものだから(認知の選択的透過性
  • 論理の連鎖に矛盾はないか;これがキリスト教徒はしばしば論理と自分の主張(時に感情)をごちゃ混ぜにしていることがほとんどなわけ。神学論争のナンセンスさはここにある。まずは「p⇒q」が「¬(p∧¬q)」すなわち「¬p∨q」であることくらいは理解してからにしてほしい。

極私的にはかつてわが友人エレミヤさんとハリポタ大論争をやったり、今は亡き再建主義の富井健氏との大論争をしていた頃の山谷さんにぜひカムバックしてほしいと願うところである。

追記:まあ、ぼくの論はキリスト教で育った人々の夢をぶっこわーすですからねー。反対したくなる気持ちはよく分かりますよ😊

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References

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1 イエシュアの誕生はヘロデ大王の統治期間であることはマタイ福音書から明らか。その死の時期を巡ってはいくつかの説がある。BC4-5年、BC1年(Dr.Heiser)など。特にDr,Heiserは黙示録12章の星座の配置と博士たちを導いた星を木星の逆行現象であるとして、それが起きたのが天文学的にBC3年9月11日であるとしている。
2 フェイスもサブスタンス&エビデンス(Heb 11:1)であることは繰り返さない。

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