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音楽理論覚書

音律の定義:前提は2倍音をオクターブとする

(1)ピタゴラス音階

・原理:基本波+3倍波は気持ちイイ
・基本波に対して
 第2音:1×3×(1/2)=3/2 (1.5)
 第3音:(3/2)×3×(1/2^2)=3^2/2^3=9/8 (1.125)
 第4音:(9/8)×3×(1/2)=3^3/2^4=27/16 (1.6875)
 第5音:(27/16)×3×(1/2^2)=3^4/2^6=81/64 (1.26563)
 ・・・
 こうして3^m/2^nの中で2に近い組み合わせは
    
    3^12/2^18=2.02729

 これをオクターブとする。
 
 周波数比 C  D   E    F    G    A     B     C
      1  9/8  81/64  4/3   3/2  27/16  243/128  2
        1.125 1.265625 1.3333  1.5  1.6875 1.8984

 欠点:CとEの響きが悪い
    ピタゴラスのカンマの発生:2.02729を2としたため、0.02729の誤差による→5度円が閉じない(半音に2種類:大半音と小半音)

(2)平均律

 ・2の12乗根で等比数列とする→公比r=12√2=1.0594・・・
  C :2^0=1
  C#:1×r=1.05946・・・
  D :1×r^2=1.12246
  D#:1×r^3=1.18921・・・
  E :1×r^4=1.25992・・・
  F :1×r^5=1.33484・・・
  ・・・
  B :1×r^11=1.8874・・・
  C :1×r^12=2

 欠点:協和度が低い
 長所:転調が可能

(3)純正律

 ・原理:5倍音との協和→ピタゴラス音階には欠落
  E(81/64=1.26563)を5/4=1.25で置き換える→ドとミが協和

 周波数比 C  D   E    F    G    A    B    C
       1  9/8   5/4  4/3   3/2  5/3   15/8  2

 欠点:転調が不可
 長所:協和度が高い

(4)その他の音律
 ミーントーン、ヴェルクマイスター、53音平均律など

音律の根拠:大脳生理学的根拠あり=快・不快感→不協和曲線(デモには要JAVAサウンド・モジュール)

Comment

イングベイ改造

東洋楽器になると1オクターブの分割の仕方が妙なのがいろいろありますね。すごい不思議な響きです。

  • 2009/09/30 22:29
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デンスケ

平均律といえば、バッハの平均律クラヴィーア曲集が有名ですが、この原題はDas Wohltemperirte Clavierで、いわばよく調律されたという意味ですね。

現代でも、コンサートピアノの調律は、厳密な平均率ではなく、ピアニストの好みによって、調律師が微妙に味付けするようです。
一流のピアニストには専属の調律師がいるとか。

  • 2009/10/03 00:11
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