Dr.LUKE'S iDLE UTTERANCE

かつて2006年4月に日銀が量的緩和策を解除した際、私はまだ早いと書いた（→こちら）。案の定今回のデフレおよびドバイ危機により、藤井財務相が量的緩和を要請している（→記事）。これは日銀の各銀行の当座預金口座にジャブジャブとマネーを積むものであり、要するにマネーを大量に市中に提供する策。ある意味見せ金的要素もある。

09年度税収が37兆に大幅ダウンし、国債を45兆発行。民主党の脳内幻想政策で膨れ上がった予算95兆にはまだ足りない。「仕分け作業」なるパフォーマンスには賛否両論あろうが（まあ、確かに面白かったが）、自らのマニフェスト実現と称して積み増した予算を、そのパフォーマンスで削るという、いわば自作自演をしただけなのだ。

しかし2006年の記事でも書いたが、こういったアホな策のババを引くのは大衆だ。小泉氏の改革によりこれだけ荒れてしまった国に、「友愛社会」なる幻想を持ち込んだところで、あたかもウイルスに対して抗菌剤を投与するようなもの。株価もニッポンだけが一人負け。どなたが言っていたが、大衆を喜ばす「仕分け作業」にうつつを抜かしていたら、世界の中でニッポンだけが仕分けされていたわけ。ニッポンの弱体化はますます確実となってきた。

今年は学生の就職活動指導も受け持っているのだが、40社回って内定ゼロなんているケースもある。現実を知るほどに彼らが気の毒だ。しかし前から繰り返しているとおり、二番底、鳩山不況は確実。これはマジで言いますが、来年が怖い。ニッポンキリスト教もそろそろ末期症状を呈していますが、互いに相似形のこのふたつの閉鎖世界。実によくシンクロしているものだと思う今日この頃ではある。

参考：友愛の定義だそうです。

鳩山由紀夫代議士の政治姿勢として掲げる「友愛」とは、汎ヨーロッパ運動主催者ク―デンホフ・カレルギー伯が提唱する友愛思想、友愛革命、友愛社会を原点としております。

その目的は、「母性愛」を根源とする人格の尊重が基調であり、相互尊重、相互理解、相互扶助によって、新しい価値と夢のある未来を拓くために、人種、宗教、民族、国家、言語の壁を超越して、人間と人間、自然と人間との共生を目指して恒久的な世界平和と人類の幸せを実現することです。

母性愛を根源とする故に、10億もの"子供手当て"を支給されていたわけでしょうか?