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Dr.Lukeの一言映画評

ファイル 1288-1.jpgジョージ・クルーニー主演『マイレージ、マイライフ』。

年間322日も出張し、リストラ宣告を行っているライアン。「バックパックに入らない物は背負わない」がモットーだ。面倒な人間関係を嫌い、出張先で出会った女性とその場限りの情事を楽しむ毎日だ。貯まったマイレージは1000万目前。しかし、その目標を阻む者が現れた。新人ナタリーが、ネット上で解雇通告を行うという合理化案を提出したのだ!

と言う非情なリストラ宣告人のライアン。家族も家も持たずに、飛行機とホテルが自分の居場所と心得、人生を流していたライアンはある日、人生の重さに気づく。かくして単なる遊びの相手と思っていたアレックスとマジに人生を共にすることを思い立ち、彼女の自宅を訪ねる。しかし、何と、そこには・・・。シブくてクールなジョージ・クルーニーが中年男の純情さと惨めさを実に巧みに演じている。

それにしてもライアンの妹の結婚式直前に、彼氏がマリッジ・ブルーに陥る場面で、彼はしみじみと言う、「結婚して、家を買って、子供が生まれて、また次の子供が生まれて、フットボールゲームに行って、学校を出して、彼らが結婚して、孫が生まれて・・・。こんな人生に何か意味があるのか?」と。うーん、この台詞には何かすごく同感した。しかし私などはすでに来るところまで来ているわけで、このまま行くっきゃないなあ、と改めてカミさんと確認した次第。

ファイル 1288-2.jpg人生のパートナーとは何か、男と女とは何か、家族とは何か、人生とは何か、アダルトにして軽妙なストーリー展開の中に巧みに織り込まれているこれらの普遍的な問題意識。解答は一人ひとり異なるだろう。が、観て損はない作品。

それにしてもクルーニーは男の私から見ても実にセクシーだ。彼を模範とすべく、本日、新学期用にブラックのスーツとパンツを新調した次第。

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