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Dr.Lukeの一言映画評

ファイル 1294-1.jpg藤沢周平原作の『花のあと』。

東北にある海坂藩。女でありながら男顔負けの剣術の腕を持つ以登は、一度だけ竹刀を交えた藩随一の剣士・江口孫四郎に、一瞬にして熱い恋心を抱く。しかし、以登にも孫四郎にも、ともに家の定めた許嫁がいた。以登はひそかな思いを断ち切って、江戸に留学中の許嫁の帰りを待ち続ける。数か月後、以登のもとに藩命で江戸に向かった孫四郎が自ら命を絶ったという知らせが入る・・・。

自分の剣をたかが女の、と見くびらず、真剣に交えた相手にかなわぬ恋心をいだく以登。しかしその相手は策謀によって自死して果てる。その背後関係を知った以登は自ら果し合いに臨むのだ。北川景子がなかなかのキレのある剣さばきと体の動きを見せている。たいしたものだ。

ストーリー的には実にこの時期にふさわしい設定。日本人である私的には桜を愛でることを人生の大きなひとつの楽しみとしているが、桜の美にふさわしい綺麗な映画だった。ハリウッド映画にはないしっとりとした余韻が残る作品。

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