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学生との別離

本日、講師室に戻ってみると、二年前に知り合った女子学生が、「センセイ、あたし学校やめるんだっ」と、退学申請書を出しながら・・・。「えっ」と思って、話を聞いてみると、学校と言うところは自分的には窮屈で、とてもやりきれないところだから、授業もつまらないし。あ、センセイのは楽しかったけど。あたしは水商売に関心があって、今、クラブで働いているんだけど、お客さんを相手にしていると、そっちの方が楽しいしぃ・・・。それに若いうちに外国にも行きたいし、あっちこっちを旅もしてみたいから・・・。

「どうしてもやめちゃうの?」と、問いただすと、「うん、もう気持ちは固まってる・・・」と。こういった場合、実に教師としての無力感を覚えてしまうのだ。別に大学を終えることが人生のすべてではないが、せっかくここまで来て、とやはり大学側の価値観で考えてしまうわけ。せめてゆっくりと話を聞いてあげたかったが、4時までに申請書を教務に提出するとかで、それ以上引き止めることもできなかった。「じゃあ、僕のメアド教えてあげるから、何かあったら声かけてね」と、メアドの交換をして別れた。

20歳そこそこで、水商売に入って、客を相手にすることが楽しいと、彼女自身は語っていたが、娘を持つ父親としての私から見ると、何だか危なっかしいとつい取り越し苦労的に考えてしまうのだ。とにかく人生を間違わないように、と主に祈った。

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