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小泉"改革"の真実

私は2000年に入ってからのニッポンの有様、すなわち新自由主義による弱肉強食的システムは、ニッポン人のアイデンティティのあり方と神経の細さからみて、ニッポン人には無理だと指摘してきた。私自身は自己責任論者、人はそれぞれ自分が撒いたものを刈り取るし、最適適応をなし得た者が有利な条件で生きることができるべきだと考えている。いわゆる社会的ダーウィニズムであるが、しかしそれはニッポン社会には無理なのだ。セーフティネットを外してはならない。

ここへきて、その象徴的存在であった竹中氏の伝家の宝刀木村剛氏が逮捕された。彼は金融革命を訴え、いわゆるコンプライアンスの鬼と呼ばれるほどに、金融界における彼なりの"正義"を主張した。ところが何と、その本人がその"正義"に反して落ちた。自分で作った「金融検査マニュアル」に自分が引っかかったのだ。まさに自分の秤で計り返されるという結末である。本日の写真週刊誌に逮捕連行される彼の写真が掲載されていたが、落ちた正義漢は実に惨めなものだ。

竹中平蔵元金融相 盟友・木村剛逮捕に知らぬふり (ゲンダイネット)

●2人で日本をメタメタにしたクセに

「金融界の寵児(ちょうじ)」ともてはやされた男の末路は何とも惨めだった――。金融庁の検査を妨害したとして、14日、警視庁に銀行法違反容疑で逮捕された日本振興銀行前会長の木村剛容疑者(48)。かつて「金融分野では誰にも負けまい」と豪語していたが、すっかりメッキが剥(は)げた。こんな男が一時でも金融行政の中心にいたなんてゾッとするが、「ブレーン」に据えたのは、竹中平蔵元金融・経済財政担当相(59)である。

「元日銀マンで、一介のコンサルタントに過ぎなかった木村は02年、当時の竹中大臣から『金融再生プログラム』(竹中プラン)を策定する『竹中チーム』のメンバーに起用されたことで一気に注目を集めました。金融庁顧問という肩書を得て、銀行に対して不良債権処理の厳格化を迫った。竹中はこれを全面的にバックアップ。“二人三脚”で金融再編の荒業に突き進んでいきました」(経済ジャーナリスト)

 竹中・木村コンビは、経済が下降している中で不良債権処理を強引に進めた。その結果、債権を安く買い叩いて暴利をむさぼるハゲタカ外資がはびこるようになり、中小企業はメタメタ、失業者が急増する最悪の展開になったのは周知の通りだ。エコノミストの紺谷典子氏はこう断罪する。

以下こちらを

植草一秀氏がさらに「木村剛氏逮捕「日本振興銀行の黒い霧」続編」と題する記事を書いておられる。これからりそな銀行にまつわる小泉・竹中による国家的詐欺が事件化するのではないと密かに期待している。りそな銀行関係では植草氏の記事にもあるとおり、“自殺者"や“痴漢事件"での摘発など、不審事案が続出しているのだ。木村剛氏の逮捕はようやく入り口を探り当てたと言うところかもしれない。

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7月20日読売新聞がスクープした記事では、米海兵隊の徳島移転断念だそうだ(→こちら)。こんなのはスクープでもなんでもない。当然予想できたこと。政治、軍事、経済で去勢されたニッポンは米から独立することは精神病理的にフ☆カ☆ノ☆ウ☆だ。この点植草氏も天木氏も、対米従属からの自立を主張されるが、私的観点からは絶対にムリと断言する。

追記:菅内閣、不支持が支持を上回る。菅さん、思い切って解散総選挙すべきでしょう。

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