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Dr.Lukeの一言映画評

午前はプールとサウナ。午後は映画の巡航モード。

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スピルバーグの『SUPER8スーパーエイト』。そう8ミリフィルムによる映画作りに熱中する少年少女を襲うスリラー。時代背景があのスリーマイル原発事故当時。雰囲気が70年代で、実に懐かしい。初代ウォークマン*1も登場する。しかし強制退避命令などが出されるわけで、今のニッポンとも重なる。

1979年。オハイオの小さな町に住む14歳のジョーは、仲間たちとの8mm映画作りに没頭していた。ある日、真夜中に家を抜け出し、駅に忍び込んで撮影をしていた彼らは、貨物列車が脱線・炎上する大事故を目撃してしまう。まもなく町に大挙してやってきたのは、武装した空軍関係者。あの列車で、空軍は極秘裏に“なにか”を運んでいたのだ。やがて町では、飼い犬が姿を消し、車のエンジンのみが盗まれるなど不可解な事件が続発。さらに9名の行方不明者が出るなど、事態はどんどん深刻になっていく…。

スピルバーグは『シンドラーのリスト』などの社会モノから、今回のやや童話的なものまで、実に守備範囲が広く、かつ面白い。そして愛と憎悪、そして和解といったテーマを散りばめるのが実に巧みだ。そこで単なるドタバタ劇ではない味わいを出すわけだ。少年時代の淡い恋愛なども混ぜて、ロマンティックな郷愁を誘う。一言、面白い。お薦め。

しかし、何となく、今後、この手の話がリアルになってくるような予感があるのだ。例えばこのミステリーサークル(欧米では"Crop Circle")。

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前にも紹介したかもしれないが、これ、アスキーコードで

を表現している。さらにこちらのサイトをどうぞ。

UNに対して、エイリアンとの接近遭遇に備えよと、欧米の科学者たちが訴えていることは前に書いたと思うが、スピルバーグの『未知との遭遇』など、もしかすると「その時」に備えるための作品かもしれないと思う次第。ちなみに物理学の井口博士も面白いトピを紹介している。

追記:さらにこのサークル。誰が作っているのか???

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*1前に『大学への数学』の東京出版の創業者黒木正憲先生との関係について書いたが、実はウォークマンの発明者は先生の弟さん(故人)だ。ウォークマンも今はiPodに押されているわけで、時代の流れを感じざるを得ない。

Comment

omitsu

初めまして映画オタクのomitsuと申します。いつもブログを楽しく拝見しております。
「未知との遭遇」、クレジットされていませんが、ポール・シュレイダーという脚本家が"パウロの回心"をモチーフにプロットを書いたのです。
ところがスピルバーグは宇宙人のエンカウンターものとして強調するためにかなり脚本を手直しました。

Lukeさんの書かれている「その時」の解釈が、脚本家とスピルバーグの間で違いがあるようです。

ちなみにこの脚本家、カルヴァン主義の家庭で育ち18歳まで映画を見たことのなかったような人で、「タクシー・ドライバー」「レイジング・ブル」でも、ザアカイのようなミスフィットの主人公がラストで救われる、というテーマで脚本を書いています。すみません、トリビアを長々と。

Luke

はじめまして。

『未知との遭遇』のモチーフ、はじめて聞きました。すると元々は「未知」とは「イエス」だったのでしょうか?

これからもよろしくどうぞ^^

  • 2011/06/26 07:30
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