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ドックな一日

本日は毎年恒例の人間ドック。血液、便、尿、心電、胃と胸のX線、腹部エコー、聴力・視力、直腸診まで、一通りを検査。結果は来月の13日。こうして10年以上ドックのデータ(血液データは30年)を集積しているので、自分の体は問題点を含めて一応管理できている。ただ脳を診てないので、そろそろ気になるのだ。瘤ができたり、軽い梗塞があったりする可能性が高い年代にはいってきたからだ。AD(アルツハイマー)もか・・・。

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ファイル 231-1.jpg日経夕刊に立松和平氏のコラムがあった。その中で帝京科学技術大学の伊沢教授による猿の観察結果が紹介されていた。いわゆるサル山と言うことばあるとおり、猿社会では強さに従ってボスがいて、厳格な階級があると思われているが、実はこれは人工的な生育環境での話しらしい。天然の群れではボスが仕切ることはなく、群れは餌が獲得し易い環境へとなんとなく移動する。猿の遺伝的行動特性は、ついていくこと、互いに気にし合うことだけである。力づくでしか餌に与れない人工環境では競争原理が働く。豊かな自然環境において五十万年に渡り日本列島に住み着いている猿は、競争とは裏側の原理を生きていたとのこと。

・・・と言うわけで、伊沢教授は「縄文人のふくよかな生活の実態と、彼らが持っていた自然と真摯に向き合い、足るを知り、慎ましやかに生きる価値観とが見えてくる」とまとめているようだ。なるほどサル山の階級社会は人工的環境で生存競争にあえいでいる人間社会の投影だったわけだ。元々自然は豊かなのだ。何年も前に縄文人は豊かな生活をしていたであろうと書いたことがあるが(→こちら)、どうもそのとおりであるようだ。かくして真の豊かさとはいったい何なのだろう?

Comment

funkypapa

真の豊かさとは?確かによく考えますね・・・状況がどうであれ、楽しい心で笑って暮らしたいなー
楽笑でいこう!!

  • 2008/02/20 19:30
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Isaiah Ben Hur

面白いですね、自然のサル社会。餌のありそうな方へ何となく、互いに気にしながらついていくだけ。ボスが仕切ることもない、と。イエスも「わたしの羊はわたしの声を聞き分けてついてくる」と言われ、主は豊かな霊的牧草に与らせて下さるのでした。対する人工環境のボスを頂点としたサル社会。何だかニッポンキリスト教界を彷彿としますが。。。(あれ、Lukeさんもいつかメッセで言ってましたね?)

  • 2008/02/20 21:20
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Salt

進化論体系の中で,サルを「人間より劣る霊長類」という位置づけでフィルターをかけてサル社会を評価していてはいけないわけですね。おもしろいお話でした。

人為的に作られた共同体は,それがたとえサル山ならぬ巨大帝国になったとしても,金や銀や青銅や鉄や粘土の像が人手によらずに切り出された一つの石によって打ち砕かれるように,粉砕されるのでしょう。

  • 2008/02/21 15:48
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