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Dr.Lukeの一言映画評

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ミュージカルの映画化作品、『レ・ミゼラブル』。子供のころ世界名作全集で読んだ『ああ、無情』だ。極悪人ジャン・バルジャンが神の愛による赦しを知り、少女を引き取り育て、革命の志士に彼女を捧げるまでの物語だ。フランス革命を時代背景として、民衆と政府の対立を描く。ある意味シリア情勢とシンクロしているが、実は共に裏に仕掛けがあることはすでに明らかだ。なんとこの映画でも「目」が登場している!気が付かない人がほとんどであろうが、あの「目」だ。素直に観れば実に福音的ではあるのだが・・・・。面白いことに、バルジャンも彼を追う正義の警官ジャベールも共に主の名を唱えているのだ*1。まあ、取税人・売春婦とパリサイ人の構図の再現ではあるが・・・。主の名を唱えることと神の愛を知ることはまことに別のことと分かるわけだ。キリスト教徒とクリスチャンの違いとも言える。

*1:彼は法を盾に頑ななまでに自己の正義を貫く。しかしその自己の正義が彼を絶望へと追い込み、ついに自分を自分で裁くのだ。ユダの道によって。

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