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魂(Soul)と脳(Brain)

人が体・魂・霊からなる存在であると聖書は啓示している(Gen 2:7;1Thess 5:23)。魂は物質界と霊的世界の接点であり、物質界の情報と霊界からの情報を処理する。しかも物質的存在である脳とシンクロしているのだ。脳なくして魂は機能し得ず、魂なくては脳は単なるタンパク質の塊だ。昔東大医学部本館の標本室で夏目漱石の脳を見たとき*1、「漱石本人はどこにいったのだろう?」と素朴な疑問を感じたことを覚えている*2。こちらにアインシュタインの脳の写真があるが、彼の脳は特殊な皺が普通よりも多いと言われている。ま、これはアインシュタインのいわば抜け殻だ。

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さらにこちらではJava Appletを用いて脳の各種映像で遊ぶことができる。

ちなみにこちらは不肖わが脳のMRI写真。マイクロ梗塞がちらちらと見られ、血管も一部に狭窄があることが分かる。ま、経年変化の範囲だが。

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認知症にはAD(アルツハイマー型認知症)、VaD(血管性認知症)、FTD(前頭側頭型認知症)などがあるが、いずれも神経細胞が線維化・死滅するなどして、脱落し、脳が委縮する。じわじわとニューロンが蝕まれるにつれてその人の人格なども変性していく。この過程はまことに不思議なものなのだ。むかし知っていたあの人はどこに行ってしまうのだろうか。漱石の脳を見た時と同じ感覚を認知症患者と付き合うときに感じるのだ。かくしていずれ人は塵に戻されるのだ。まことに富んだ者も、貧しき者も、権力のある者も、無力な者も、みな等しく死を経る。これが人の道。自分がどこへ行くのか、若いうちに結論を出した者は幸いだ。

そして、人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まっている-Heb 9:27

*1:この部屋は死の臭いが漂っている。あらゆる人体標本が所狭しと陳列されているのだ。
*2:これをホムンクルスの問題と言う。体の中に「私」が、あたかもガンダムの操縦席に操縦者がいるようにいるとすると、その操縦者(「私」)の中にさらに操縦者(「「私」」)がいて・・・という無限後退性の罠に落ちる。魂と脳の関係(心脳問題)は現代の脳科学の秘境と言われている。

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