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春日偶成 漱石

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■読み:

道(い)う莫(なか)れ 風塵に老ゆと
軒に當たれば 野趣新たなり
竹深うして 鶯亂れ囀(さえず)り
清晝(せいちゅう) 臥して春を聽く

■意味:

俗世間の煩わしさの中で、すっかり老けてしまったと嘆くな。
わが家の縁側の春の風情は、自然の清新ないなかのおもむきがあふれているから。
竹藪は深々と茂り、鶯があちこちでさえずっている。
私は閑かなひる日なか、横になって鶯の声を聞きながら春の情趣を味わう事が出来るのだ。

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