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水鳥春夢

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水鳥の春夢
梅花 亭上(ていじょう) 流泉(りゅうせん)を聴く
日漏れて 波紋 春憐れむ可(べ)し
澹澹(たんたん) 翠微(すいび) 酒の如く緑なり
知らず 水鳥 夢相牽(あいひ)くを

注:一石は私の号、七言絶句・平起式にて

梅の花がさきほこる東屋のほとりに流れる泉の音を聴く。日は木々の枝から漏れて、波紋がきらきらしている。春の風情がそこここに慈しめる。水はたんたんと満ち、少しづつ青くなるが、あたかも緑酒のようだ。水面に浮かぶ水鳥はいったいどんな春の夢をみているのだろう。

(C)唐沢治

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