江雪-柳宗元
- 2013/08/11 16:40
- Category: 漢詩
- Tag: 漢詩 柳宗元
下の私のものと、少々おこがましいが、呼応するかのような詩。この暑さの中で、ちょっと寒々とした光景をイメージできる作品。政治闘争に敗れて永州に左遷された自らを投影した内容。時に柳宗元、33歳。厳寒の中での孤独な釣りをする老人を描くという、究極的かつ結晶化された彼の心象風景を詠ったもの。
(五絶・平起式・絶・滅・雪の入声九屑韻)
江雪 柳宗元
千山 鳥の飛ぶこと絶え
万逕(ばんけい)人蹤(じんしょう)滅す
孤舟 蓑笠(さりゅう)の翁
独り寒江の雪に釣る
千山 鳥の飛ぶこと絶え
万逕(ばんけい)人蹤(じんしょう)滅す
孤舟 蓑笠(さりゅう)の翁
独り寒江の雪に釣る
※江雪=河辺に降る雪、人蹤=人の足跡