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江雪-柳宗元

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下の私のものと、少々おこがましいが、呼応するかのような詩。この暑さの中で、ちょっと寒々とした光景をイメージできる作品。政治闘争に敗れて永州に左遷された自らを投影した内容。時に柳宗元、33歳。厳寒の中での孤独な釣りをする老人を描くという、究極的かつ結晶化された彼の心象風景を詠ったもの。

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(五絶・平起式・絶・滅・雪の入声九屑韻)

 江雪 柳宗元
 千山 鳥の飛ぶこと絶え
 万逕(ばんけい)人蹤(じんしょう)滅す
 孤舟 蓑笠(さりゅう)の翁
 独り寒江の雪に釣る

 ※江雪=河辺に降る雪、人蹤=人の足跡

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