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晩夏熟想-一石

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(五絶・仄起式・下平声五歌韻)

 晩夏に熟す想ひ 一石
 晩夏 清風の夕(ゆふ)べ
 殘炎に 秋意(しゅうい)何(いくばく)か
 濤聲(とうせい)に 幽興(ゆふけふ)熟し
 暮懐に 金波 瀉(そそ)ぐ

■直訳:立秋も過ぎ、暦の上では晩夏。海風がさわやかな夕暮れ時。残暑も残るが、秋の気配を感じられる。波の音に風流な感覚も熟しつつ、暮れ時の懐に黄金に光る波が寄せてくる。

■釈意:私の人生も夏の終わりに差し掛かるが、爽やかな命の風を味わいながら、まだ夏の暑さの余韻も残しつつ、人生の秋を迎えつつある。波の音にも自然の妙味を覚えて感動し、人生の暮れに向かうわが心にも、依然として金色の輝きの波が押し寄せているのだ。

(C)唐沢治

   

Comment

ICHIRO

あのですね、ちょっとカッコウよ過ぎです。

  • 2013/08/14 19:09
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