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森の匂いを愉しむ

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2008年夏、上高地を訪れた際、森の中であの宮崎駿氏にそっくりの人物と遭遇した。いや、あれは間違いなく本人だったと思っている。ジブリのコンセプトは自然をナチュラルのままにしておくこと。ややニューエイジ系のオーラもあることを承知で、私もけっこう共鳴する。自然と対立しない、自然に任せた生き方。親鸞の自然法爾(じねんほうに)とも言える。自分の意識操作から一切解かれた状態だ。森の中に入ると、そう、アダムとエバの心境に戻るのかもしれないが、何とも言えない懐かしさを覚えるのだ*1
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かくして本日も森の精フィトンチッドを十分に吸い込んできた。この森の香りは実は脳にも影響し、よい香りは脳の活動を鎮静化あるいは活性化する。実は最近、私はお香にはまりつつある。まあ、現代的にはアロマテラピーとも言えるが。臭覚神経は大脳辺縁系の深いところに入るので、深い記憶と密接に関係する。ある場所でその匂いがなんとも言えない懐かしさを感じさせることは誰にも経験があると思う。かくして、人はしばしば異性の親と同じ匂いの異性に惹かれるのだ。昔『タイムトラベラー(時をかける少女)』なる番組があった。記憶を消された吉山和子は、ラベンダーの香りをかぐとケン・ソゴルとの甘い思い出が呼び覚まされるのだ*2。意識の上では理解できない記憶によって意識は影響される。

神が与えた五感、人によっては第六感もあるわけで、さらにクリスチャンには霊感がある。考えてみるとこれらのどれか一つがかけるだけで、人生はいかに寂しいものとなるか。かくして怠惰と快楽をこよなく愛するDr.Luke的には、五感にとって快適なもの、つまり気持ちのイイこと、楽しいこと、うれしくなることを日々追及している次第。なぜマグロのトロは旨いのか。神がその味を楽しむように備えて下さったからでしょ!なぜ花は美しいのか。神がその美を楽しむように飾って下さったからでしょ!なぜ美しいハーモニーの音楽は心地よいのか。神がそれを楽しむように脳の中にセンサーを組み込んで下さったからでしょ!いわゆるキリスト教なる人工的体系の価値観や教えや実行から解かれ、エデンの園での神の生の言葉に帰ろうではないか:

あなたは、園のどの木からでも思いのまま食べてよい。しかし、善悪の知識の木からは取って食べてはならない。それを取って食べるその時、あなたは必ず死ぬ。-Gen 2:16-17

むしろキリスト教なる人工的な欺瞞の体系は善悪知識の木の実そのものであり、霊的いのちを死に至らしめるのだ。いま、自分がいのちを楽しんでいるか否かは、実は自分が一番よく知っているのだ。だから、繰り返すがYAZAWAの問いかけはスルドイ!

アー・ユー・ハッピー?

*1:実は、極私的には創世記の1-2章の創造物語を読むとき、何とも言えない郷愁を覚えるのだ。そして堕落以前の美しい自然の光景が目に浮かぶ。もしかするとこの原初的体験を求めているのかもしれない。なお、アーサー・ホーランド氏がシンクロニシティ的文章をものしている(→BACK TO NATURE(自然に戻る))。何気に彼とは似てるのかしらん?
*2:私の友人で50を過ぎて独身の男がいるが、彼は20代の頃のひとりの女性との想い出だけで十分に生きていけると言っている。記憶の力はかなりのものがあるのだ。むしろリアル女性は懲り懲りだとか・・・

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