Entry

トップ > 漢詩 > 歸園田居(其一)-陶淵明

歸園田居(其一)-陶淵明

長野県戸隠の山中*1、電気屋さんのお宅にてつい陶淵明を想い起した次第。家屋から飲料水用井戸も、ワイン、ヨーグルト、箸置き、鍋敷き、もちろんテーブルも、ほとんどすべてが手造り。いわゆるカネはほとんどかけてない、否、カネがないから家も自分で建ててしまったそうだ。家財もアンチークばかり。廃品だそうだが、その筋ではかなりの値が着くと思われるものばかり。一年に半年程度働けば十分とか。真の豊かさとは何か?わが人生のパラダイムもその都度チャレンジを受けるのだ。

ファイル 3813-1.jpg
ファイル 3813-2.jpg
ファイル 3813-3.jpg

園田の居に歸る(其一)
少くして俗に適する韻無く、性 本(も)と邱山を愛す
誤りて塵網の中に落ち、一去(いっきょ)三十年
羈鳥(きちょう) 舊林(きゅうりん)を戀ひ、池魚は故淵を思ふ
荒を南野の際に開き、拙を守りて園田に歸る
方宅十餘畝(ほ)、草屋(そうおく)八九間

ファイル 3813-4.jpg
ファイル 3813-5.jpg

楡柳(ゆりゅう)後簷(こうえん)を蔭(おお)ひ、桃李 堂前に羅(つらな)る
曖曖たり遠人の村、依依たり墟里の煙
狗(いぬ)は深巷の中に吠え、鷄は桑樹の巓に鳴く
戸庭に塵雜(じんざつ)無く、虚室に餘閒有り
久しく樊籠(はんろう)の裡(うち)に在りて、復た自然に返るを得たり

※ここにある「三十年」は「十三年」が実際のようだ。41歳で故郷に帰ったのだから、30年とすると11歳で士官したことになり、不合理。要するに漢詩は事実を詠うものではないのだ。「白髪三千丈」「銀河落九天」の世界なのだ。

*1:戸隠は住民4,000人程度、ほとんどが神主が多いそうだ。あのアマテラスが隠れた天岩戸を怪力の天手力雄神が蹴とばしてできた山が戸隠山とされ、戸隠五神社がある。

Comment

電気屋

説明が下手でしたので訂正でお願いします。

「ほとんどが神主だそうだ」 ×
「神主が多い」       ○

すみませんでした。

  • 2013/08/21 17:20
  • Edit

Luke

あ、どうもです。戸隠の隠された事実でした。諏訪もひとつのパワースポットですが、戸隠もかなりですね。

  • 2013/08/21 18:34
  • Edit
Access: /Yesterday: /Today: