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山家-絶海中津

禅者も漢詩をよく作った。一休禅師はあまりにも有名なので、今回は絶海中津(ぜつかいちゅうしん、1334-1405)を。

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禅は鎌倉時代に剣道、花道、茶道などに吸収されて花開いた。その中心であった五山文学の第一人者。夢窓疎石の弟子、明に留学(33歳)、現地でも文名を馳せ、明の太祖にも詩を献じた。帰国後は相国寺第六世住持。四万十川源流の堂海森林公園に土佐出身の義堂周信と共にその銅像がある。清々とした生き方を詠っている。私もこの世で得るべきものはほとんど得てしまった(主は確かに求めるものをなんでも与えてくださった)。これからは喜捨、清々とすることがひとつの鍵になろう。

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 年来 屋を縛って 山中に住す
 路は白雲の深き処より通ず
 用いず 世人の世事を伝うるを
 間懐は只だ松風を聴くに慣るるのみ
    (写真は下田良仙寺)

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