Dr.Lukeの一言映画評
- 2013/09/28 19:54
- Category: 映画
- Tag: 日常
朝のジョッギング、午前はプールとサウナ、午後は映画の巡航モード。
作品は『エリジウム』。77番目の元素イリジウムもギリシャ神話の女神イリスから採られた名だが、エリジウムはエーリュシオン、神々に愛された者たちの楽園だ。これからエリートも派生したようだ。
舞台は2154年。人類はスペース・コロニー"エリジウム"に住む富裕層と、荒廃した地球に住む、エリジウム行きを許されない貧困層とに二分二極化されていた。エリジウム政府高官のローズは、エリジウムの完璧なまでに美しい生活を維持しようと、地球の人間を一切排除しようとしている。そんななか、地球に住むマックスは、命の危険にさらされるほどの搾取に立ち向かうべく、自らの身体にコンピュータを埋め込み、厳しい移民法で防御されているエリジウムに向かう。マックスに残された生命はわずか5日間。全人類の未来を担って、いま、悲しくも壮絶な戦いが始まる・・・。
マックスは事故で致死量の放射線を浴びたのだ。残された命をどう使うか。彼の最後は・・・。ネタバレになるので、書かないが、モチーフは『ポセイドン・アドベンチャー』と同じだ。あたかもエリジウムに住む者は神に選ばれし者、しかし見捨てられた者たちの方が自己犠牲的に人類を救うのだと。虐げられた者に真実があり、正義があると。私的には半沢現象でも書いたが、それは嘘だと言いたいところ。虐げられた者たちの相互の喰い合いはよくあることだから。
ヨミ過ぎかもしれないが、イエスの犠牲では不十分であって、『ポセイドン・アドベンチャー』の牧師の最期の叫び、「神よ、お前はいったいどれだけ犠牲を求めるのかぁ!」と同じ。つまり、エリジウムは携挙された者たちの場、しかし地上に残された者たちを救う者は・・・、というわけだ。ちなみに放射能を浴びたマックス、なんとなくわがFUKUSHIMAをあてこすっている感じもするが・・・。さて?