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千樹眠亦望春-一石

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(七絶・平起式・上平声十四寒韻)

 千樹 眠りて 亦 春を望む
 秋雲 寂寞として 人に逼(せま)るの寒
 葉は落ち 蕭條として 白露 摶(たん)たり
 借まず 繁枝 揺落(ようらく)盡(つく)し
 閒(しず)かに眠る 千樹 為に懽(かん)を承(う)く

 注:落紛=落ち葉を散らす;摶=丸い;懽=春の歓喜

このところ秋の雲も物憂く寂しげで、寒さも迫ってきた。夏の日、誇るように繁っていた碧樹も葉を散らし、物悲しい落葉に丸い露が光る。豊かに繁った葉を惜しまずに落とし尽くし、今は千樹も静かに眠り、故に春になればあの(復活の)喜びを味わうことができるのだ。

もしわたしたちが、彼に結びついてその死の様にひとしくなるなら、さらに、彼の復活の様にもひとしくなるであろう。-Rom 6:8

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