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オリンピックの身代金

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なかなか見応えがあった。草加次郎なる、未解決事件の実在の爆弾魔と絡めて、ストーリーもセットもよくできていた。7年後に再び東京オリンピックを控えて、現代の状況もあの当時と基本的には変わっていない。先に述べたように、世は「カゴに乗る人・・・・藁を拾う人」からなるなのだ。むしろ契約とか派遣が合法化されている分、当時よりも巧妙に搾取がなされていると言える。今後、このような犯行を企図する人物が十分に出現する下地が醸成されている。

しかし当時は無邪気だった。単純に明るい豊かな未来が開けていると思っていたのだから。このCMがその象徴だ。政治・軍事・経済・倫理において去勢されし国家、これまでも、そして目覚めることがなければ、これからも搾取され続けるだろう。極東の一角にかつて経済大国だったニッポンの残滓が残されることがないことを祈る。

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