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Dr.Lukeの一言映画評

ファイル 420-1.jpgトミー・リー・ジョーンズ主演『告発のとき』。原題は"In the Valley of Ela"。旧約聖書のダビデ対ゴリアテをモチーフにしているわけで、ハギス監督はイラクをエラの谷に見立て、そこに若者を送ったわれわれの責任を考えるべきだと言っている。ストーリーはばらさない方がよいと思うので、一言。真実を知った人間が、特に惨殺された愛する息子の真実を追ううちに、彼の心の闇に否応無しに直面せざるを得なくなった父親の衝撃はいかばかりのものか。特にそのパーソナリティが完全癖傾向を有し、いわゆるプライドの高い、厳格で、モラルを重んじるキリスト教徒だった場合・・・。

トミー・リー・ジョーンズは91年度のセガールの『沈黙の艦隊』で、ややサイコなテロリストを好演して、ハリソン・フォードの『逃亡者』でも偏執的なジェラード警部がはまったし、『ブロークン・アウェイ』ではIRAのサイコな爆弾魔を不気味に演じた。対して『ボルケーノ』ではFEMAの英雄的キャラを演じたが、やや面白くなかった。つまり彼はサイコな役どころがピッタリなのだ。しかし最近はテレビの缶コーヒーのCMなどでややお笑い系を演じている。ちょっとイメージが崩れたが、本作品では実に渋い、やや強迫性を帯びた古典的軍人かつ父親の役どころを重厚に演じている。こういった俳優になると、顔の一本一本のシワすらも絵になっている。アメリカの病理を父と子の関係において描き出した秀逸な作品。お薦め。

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ファイル 420-2.jpg本日の一枚は"that's jazz"。various artistsの3枚組み。John Colrane, Louis Armstrong, Charlie Parkerと言ったいわばJazzの教祖的なアーチストの代表作が楽しめる。

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で、本日はBenjamine Fulford氏の講演会に参加してきました。内容は・・・、後ほどDVDになるでしょう。

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