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日々キリストのうちに

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ニール・アンダーソンによる黙想


 神の御霊に導かれる人は、だれでも神の子どもです。-ローマ8:14

 気象条件が悪化する中で、もはや引き返せない状況に至ったひとりの若いパイロットがいました。地上には霧が立ち込めて視界は数フィートしかありません。彼にとってコクピットの計器に全面的に頼ることは、これまでにない経験でした。彼はインクの乾く間もないほどの真新しい計器飛行資格証明書を得たところでした。
 着陸がもっとも困難な問題でした。その目的地は、非常に混み合っている上に、まったく慣れていないメトロポリタン空港だったのです。数分間のうちに管制塔とのラジオ・コンタクトが始まります。それまで彼は完全に孤立して、自分の考えに入っていました。かつて彼の指導教官はマニュアルを暗記するように彼に指導していました。その時はそれに気も止めていませんでしたが、今やそのことに感謝していました。
 ついに彼の耳に管制塔からの声が届きました。「これから着陸態勢に入る誘導をします」と管制官は告げました。ありがたい!とパイロットは思いました。しかし、安全な着陸は自分の手にかかっているのです。彼はかつて講義と訓練で覚えた着陸動作を反芻しなくてはなりません。しかも見えない管制官の指示に信頼する必要があるのです。もはやプライドが問われる時ではないことを知り、管制官に「現状、あれこれ論じる間はありません。とにかくあなたの援助を求めます」と伝えました。
 「了解しました」と応答がありました。
 続く45分間、管制官は濃い霧の中で丁寧にパイロットを誘導しました。コースと高度の修正誘導は定期的になされ、障害物を回避し、衝突のないように管制官が誘導してくれていることが分かりました。マニュアルの言葉はしっかりと彼の記憶に刻まれていましたが、管制官の懇ろな声により、ついに安全な着陸に成功しました。
 聖霊はこの管制官と同じように、混乱した人生の中にあって私たちを導いてくださいます。管制官は若いパイロットが飛行マニュアルの指示をしっかり理解していることを前提にしています。彼の誘導はそれに基づいています。それは聖霊においても同じです:御霊は私たちが神の言葉とその御旨を心にしっかりと刻み込んでいることに基づいて導いてくださるのです。

 主よ、新しい年が始まるにあたって、あなたのみ声に繊細になり、あなたの御旨にしっかりと従うことを願います。

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