訃報・加藤周一氏死去
- 2008/12/06 09:22
- Category: 社会
前にここでも一度紹介した加藤周一氏が5日に死去されていた。残念だ。氏は東大医学部卒、医学博士にして、哲学者・文学者、また評論家にして作家。その驚異的博識は世界的で、ハイデルベルグ大学で道元の『正法眼蔵』をドイツ語で講義されたこともある。浪人時代、氏の『羊の歌』を読んで憧れた。昨年、やはり東大医学部の先輩である心の師を失ったが、またひとつの時代が終わってしまった感じだ。ちなみに東大医学部も上は加藤氏から下はDr.Lukeまで、けっこう幅が広いのだ＾＾やや寂しい限りである。ご冥福を。
追記：当時（19歳）で読んだ「羊の歌」の次の一文に触れた時に感じた感覚は今でも覚えている：「自分は当事者にはなれず、つねに傍観者であった」と。私もいまだに当事者にはならず、つねに傍観者をしているわけだが、その対象が変わった。私はイエスの傍観者になったわけだ。「羊の歌」と言う書名もプロフェティクだった。