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その後のキューバ

ファイル 719-1.jpgチェ・ゲバラを巡る映画ではキューバ革命は成功し、アメリカ帝国主義からの自由を獲得した英雄として、チェとカストロは描かれていた。それは社会主義革命とされているが、50周年を迎えた同国のレポが昨晩NHKで放送された(→こちら)。

キューバ経済で急速にプレゼンスを増す中国、格安な原油提供でキューバ経済を支える反米国家ベネズエラ、観光開発での積極的な外資導入・・・。半世紀前、革命政権が目指した平等な社会、しかし国民の間には深刻な経済格差が生まれ、豊かさを求める国民の海外亡命はやむことがない。

アメリカ製缶ソーダが一般労働者収入の数カ月分だったり、ドルを稼ぐ肉体労働者の収入がキューバの医師のそれと同じだったり、そこで政府はドルの流入を制限し、対するアメリカは経済制裁をしたり、持たざるものと持てるものの不合理な格差が開いたり、言論統制が強まったりと、結果としては、残念ながら、やはり社会主義国家の典型的歩みを辿っているようだ。多くの国民はキューバを愛しているが、キューバを脱出したい、と。どこへ?・・・ほとんどがメキシコ経由でアメリカなのだ。この矛盾した乖離性はいったい何なのか?しかし世界は、新しいが実は古い国家統制主義へとコーナーを曲がっているのだが・・・。

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