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麻生vs.小泉

何だか政治はワケが分からなくなってまいりました。麻生氏のダッチロール(懐かしい言葉)はここへきて末期症状のようにも見え、対する小泉氏の動きは倒閣運動へと発展するという見方も。引退を表明した人に何ゆえこれほどの力があるのかも不思議。ただ私的には何だかこういったことを書くのもだるくなってしまっているわけで、国民もどうも一種のアパシー状態に陥りつつあるような感じもする。前々から指摘しているとおり、クラゲ国家ニッポンは果たしてどこへ向かって漂流するのか・・・。言えることは鵜飼の鵜のごとく、アメリカの紐で首を絞められていること。

先に紹介した佐藤優と副島隆彦の対談本『暴走する国家・恐慌化する世界-迫り来る新統制経済体制(ネオ・コーポラティズム)の罠-』によれば、現在ニッポンはアメリカに関する情報収集さえもなし得ない体たらくで、外務省なども一言で言えば「されるがまま」の状態だそうだ。<政治的去勢>、<軍事的去勢>、<経済的去勢>を経て、背骨を砕かれ、軟体動物化された国家。「日ユ同祖論」などでそのアイデンティティを確立し、いわゆる「リバイバイル音頭」を踊りたいニッポンキリスト教徒たちの気持ちは分かるが、それは霊的にはまったくのナンセンス。それにしてもやはり三島由紀夫は予言能力でも天才だった。

かくして小泉内閣の最大の功績は、植草氏も指摘するとおりその本質は「郵政営化」だったのだ(→記事)。多分に小泉内閣では麻生氏のような忸怩たる思いをいだく人々を生み出し、その後遺症は時々に噴出することだろう。

ファイル 722-1.jpg追記:アメリカでは公的資金でボーナスを払うの払わないのと、議会でも追及されているらしいが、あのリーマン売却直前に、4人の役員に対して109億円のボーナスが前倒しで支払われていたそうだ。これがアメリカの本質。あの山一証券倒産の際、「社員は悪くないんです、すべて自分たちが悪いんです!」と涙ながらに叫んだ野沢社長がいとおしく感じられる。

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