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白き灰になるまで

私と学生たちの絡みが面白いと言う方もいらっしゃるので、本日の模様を。教室に入って、「こんちわ~、まったく1週間過ぎるの、早いよなっ。僕も君たちもまた1週間年を取ったねっ」と開口一番に。すると学生たち、私の顔を見つめつつ、どう反応していいやら、という風。「あ、またすべったかぁ」と心の中で。物理学的には、同じ1秒、1分、1時間、1日、そして1週間でも、主観的時間は、どうも私と彼らとはその"濃度"が違うようだ・・・。

しかし演習が終わってめずらしく(女子学生ではなく)男子学生らに囲まれて、「センセ~って、すっげーマッチョだって聞いたんすけど、触らせてください」と。そこで上腕部を触らせると、「えっ、マジ、スゲぇー、鉄みたいだ」と目が輝き出しました。「最近、俺、筋肉、落ちてるんだけど、どうやったらイイんすか」と聞くので、「そうだな、スロートレが流行してるけどね。要するに血流を絞って、筋肉を酸欠状態にしたままで、トレーニングするわけ。すると乳酸がたまって、筋が疲労して、マイクロ破断が起きて・・・」と筋トレの講義になった。しかしまだこうして「男になりたい」と願う連中がいるんだなと、ややうれしく感じた次第。

ちなみに彼らと同年齢のわが長男はかなりのマッチョで、大学のボクシング部では身長差10㌢・体重差10㌔の相手と対戦し、一発もパンチをもらわないままにボディブローで倒して敵無しなのだ。彼は高校時代、プロを目指して元世界チャンプの畑山隆則を擁する光ジムに通っていたのだ。彼によると、ある一定の状態に達すると、パンチをもらっても痛みも感じることなく、怖さもなくなって、ひたすら前に出て戦うことができるのだとか(おそらくβ-エンドルフィンによる)。しかし最近の男子学生は草食系ばかりでまったくつまらないとのこと。

ファイル 879-1.jpg一昨日、95年の辰吉丈一郎薬師寺保栄の死闘をビデオで再現していたが、文字通りの『あしたのジョー』の世界だった。息子はこういった世界にシビレルらしい。私も熱く燃えて、感動した。現代の膨大なエネルギーの空転する去勢されし社会にあって、彼はフラストレーションを覚えつつ、どうも真っ白な灰になるまで燃え尽きたいと願っているようなのだ。かく言う私も今は30%出力のアイドリング生活なのだが、どこかに燃え尽きたいと言う思いもちらほらとはあるのだ・・・。

Comment

DJ Jerry

「エヘヘ、燃えつきまっちゃったよ。真っ白な灰になっちまった」と言った矢吹丈の言葉が忘れられません。

  • 2009/06/02 01:25
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細木

いつか直接アイドリング生活と筋肉トレーニングのご指南をいただきたいなと思ったりします。筋力激落ちで焦ります。いままで一度もトレーニングなどしなかったのが悔やまれます。

  • 2009/06/02 01:59
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もみじ饅頭

いいですねえ、息子さんと共通点を持つことって!

  • 2009/06/02 21:18
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