朝鮮戦争マッカーサー神話の嘘
- 2009/10/14 13:46
- Category: 社会
と題する記事が『文藝春秋』にある。デイヴィッド・ハルバースタム著『ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争(上)(下)』(15日発売)のハイライト部分を紹介している。マッカーサーが占領国ニッポンで英雄のごとく扱われ、その撤退の際には25万人の被占領国民が涙で見送ったほどの英雄だ。
ところが、ハルバースタムの本書により、彼の真実が暴かれ、その偶像は崩壊する。彼はアジアの情勢を見誤り、世界を第三次世界戦争に引き込む瀬戸際に、トルーマンにより解任された。その理由をこう解く:
彼は日本人多くが持つ神話の主どころか狭量と暗愚のひとであった。視野の狭い典型的軍人であり、それも幼児のような小人物であった。うぬぼれと病的な自己顕示欲、傲慢、目立ちたがり、部下の成功をねたむ。・・・取りまきは彼に輪をかけた小人物だちである。・・・マッカーサーほど多くのゴマすりやおべっか使いに取り巻かれている者はいないと著者は書く。人を見る目がない。何よりも己を見る目がなかった。
最後の「己を見る目がなかった」は鋭い。他人の目の梁は見えても、自分のは見えないのが私たちであるから。そのことを知り、認めるところから、真実を見る目が開かれるのだが・・・。そしてアイドルは必ず崩壊する。
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