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死後の世界

Facebookではちょっとオヤジネタ振ってしまったので、ちょっとシリアスなテーマで口直しをしている。最近、東大救急部の矢作直樹医師が『人は死なない-ある臨床医による摂理と霊性をめぐる思索-』なる著書で死後の世界観を展開している。有名な脳神経外科の権威のエベン・アレグザンダー医師も「死後の世界は必ず存在する」と明言している。そして今回ドイツの心理学者と臨床医による臨死体験者の研究からも死後の世界が証明されたとのことだ。

私の講義でも「「私」ってどこにいるのか?」と学生諸君にたずねるところから話を始める。東野圭吾氏はこのテーマをずっと追っていて、『プラチナデータ』や『変身』で「私とは何?」のテーマにかなり突っ込んでいる。いわゆるホムンクルスの問題だが、クオリアの問題も含めて、意識の研究(心脳問題)はようやく最近、哲学からサイエンスに乗ってきた。かつて最高検検事の何とかいう人が『人は死ねばゴミになる』とかの本を書いた。東大の解剖学の養老孟司教授は意識は大脳の物理化学現象に過ぎないとする『唯脳論』を著した。何とも絶望的な世界観。

物質主義が蔓延するわが国ではこの手の話はほとんどタブー。人はどこから来て、何処へ行くのか、などと言い出すとヤバイ人にされるリスクが高い。が、矢作氏はこのタブーを破って口火を切ってくれた。対して最近の欧米ではここまで来ているのだ。ニッポンのタコツボ化した学界や業界のいわゆるスタンダードや権威なるもののいかがわしさは原発問題ですでに明らか。あらゆる分野のことについて、いわゆる専門家任せではなく、自らで考えるべき時に来ているのだ。真のニッポンの自立はそこから始まる。代ゼミの凋落で象徴される大衆力の衰退に対する処方箋でもある。ニッポンは今、かなりヤバイ方向へ向かっている。ちょっとこうした本質的な問題を考えてみるのも秋の夜長にはイイかもだ。

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