桃紅李白-簡文帝
- 2014/09/14 08:06
- Category: 漢詩
- Tag: 漢詩 簡文帝 PHOTO
この時期、朝の空気が実に新鮮にして爽快。汗がスーッと引いて、肌をなでる風がなんとも☆カ☆イ☆カ☆ン☆だ。
度々、漢詩を紹介しているが、最近どうも漢字は避けられる傾向にある。極私的には高校の国語の教科書にあった中島敦の『山月記』で漢文のカッコ良さに目覚め、いつか漢詩を詠みたいと思ってきた。で、最近、素人の手遊びでやっている次第。本音は、FBには中国語と漢文の専門家もおられるので、恥をさらす覚悟なのだ
で、何分、表向き四角四面の固い漢詩ではあるが、もとは人のことば。人の営みや心の感動や葛藤から生まれるもの。今回はちょっと男女の機微を詠った艶っぽいものを紹介しよう。最近は告白も別れもLINEでチョイチョイ、みたいな感じだろうが、やや情緒に欠ける。対して簡文帝(503-551)の『玉台新詠』にあるこの詩は、実に女性の気持ちを鋭く描いている。特に最後の一句などはまことに秀逸!(分かる人には分かる、これは経験を重ねることによるが・・・ここがかわいい)。
蕭侍中子顯春別に和す四首 其四桃紅李白
桃は紅(くれない)に 李(すもも)は白く 朝の妝(よそお)いの若(ごと)し
羞(は)ずらくは 憔悴(しょうすい)を持して 新楊(しんよう)に比するを
借しまず 暫(しばらく)く住(とど)まりて 君前に死するを
愁(うれ)う 西國更生の香り無きを
桃は紅(くれない)に 李(すもも)は白く 朝の妝(よそお)いの若(ごと)し
羞(は)ずらくは 憔悴(しょうすい)を持して 新楊(しんよう)に比するを
借しまず 暫(しばらく)く住(とど)まりて 君前に死するを
愁(うれ)う 西國更生の香り無きを
桃は紅色に、李は白くて、まるで朝化粧をしたばかりのよう
昨夜の悦びにぐったりしたあたしは、瑞々しく芽生える柳に恥ずかしいほど
あなたのお側にしばらくとどまって、死んでもいいけれど
それでも、西国の生き返り薬がないと困るわね
奈良のさっちゃん
ご無沙汰しています。中島敦の「山月記」に反応してしまいました。
「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」ありましたね~。学んでいた頃が懐かしいです。
主人公の李徴の事を「クラスメイトの〇〇君だと考えたら分かり易いよ!」と言った
女友達がいました。言いえて妙だったので「なるほど」と納得してしまいました。
先日あった同窓会に彼は来られていませんでしたが、どうされているのかなぁ~。
漢詩の話題から外れてしまって、すいませんm(_ _)m