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小保方氏の論文の内容

批判記事ばかり続けたので、理研から公表されたSTAP細胞の作り方とそのものを確認しておきたい。

ここで小保方氏が幹細胞ができたとする証拠として遺伝子Oct4の発現を用いている。これは山中教授が用いた4つの遺伝子(山中因子)、Oct3/4・Sox2・Klf4・c-Mycの一つで、これが陽性になることが万能性の証拠とされている。構造は次のようなものだ(DNA構造にタンパク質が巻き付いている)。

Oct4陽性になると同時にリンパ球は小さくなって、これがSTAP細胞であるとする。

そしてこれをマウスの胎盤胞に注入すると、STAP細胞がマウスの全身の体細胞(三胚葉)に分化し、キメラマウスができたとする。

なるほど・・・これを読む限りはまさに万能細胞ができているわけだ。しかも何らかの幹細胞が選択されているのでもないと主張している。が、もっとも問題となるのはこの部分:

次に、リンパ球の特性を生かして、遺伝子解析によりOct4陽性細胞を生み出した「元の細胞」を検証しました。リンパ球のうちT細胞は、いったん分化するとT細胞受容体遺伝子に特徴的な組み替えが起こります。これを検出することで、細胞がT細胞に分化したことがあるかどうかが分かります。この解析から、Oct4陽性細胞は、分化したT細胞から酸性溶液処理により生み出されたことが判明しました。

としていたのが、詳細なプロトコルでは

We have established multiple STAP stem cell lines from STAP cells derived from CD45+ haematopoietic cells. Of eight clones examined, none contained the rearranged TCR allele, suggesting the possibility of negative cell-type-dependent bias (including maturation of the cell of origin) for STAP cells to give rise to STAP stem cells in the conversion process. This may be relevant to the fact that STAP cell conversion was less efficient when non-neonatal cells were used as somatic cells of origin in the current protocol.

と書いているわけ。これが山梨大の若山先生の論文撤回宣言になった根拠だ。要するに理研は自爆してしまった・・・・。

しかし、このYoutube映像にある細胞は一体どこから来たのだろうか?

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