Dr.Lukeの一言映画評-PASSENGERS

かつての『2001年宇宙の旅』やその続編、さらに『インターステラー』や『ゼロ・グラビティー』に続く宇宙のSF。映像も美しく、ちょうど宇宙のアダムとエバ的なストーリー。果たして人は物理的空間において二人だけで生きられるのか。宇宙で孤立することを考えるとある種の畏怖の念を覚える。

が、考えてみれば、この地球とて、物理的には孤立系。70億人と2人の違いだけ。つまり物理的にはこの広大な宇宙でポツンと放置されているのが宇宙船地球号なのだ。エロヒムは当初アダムとエバのみを創造された。で、彼らから次々に増殖したのが人類。アダムとエバはどんな生を送っていたのだろうか。

宇宙において孤立したとき、多分物理的空間においてだけならば、生きることはほとんど虚無だろう。が、それはこの地球上においても同じ。つまり、五感の領域において、物理的時空間をサバイバルするだけなのだから。その虚無から解放される道は?

そう、霊的領域へのアクセスだ。神との交わり。私は思考実験する、一人だけで宇宙に飛ばされたとき、神の臨在を感じるならば、そこは虚無空間ではないと。事実、アポロ宇宙飛行士は月面でものすごい神の臨在を感じたのだった。この世の五感の喧騒から離脱するならば、この旧創造に属する肉体をもっても、神を文字どおり手で感じることができるのだ。

ラストで一本の植えられた木が、樹へと成長し、繁茂している光景は何か命の潤いを感じて救われた感覚を覚えた。オススメ!

00votes
Article Rating

是非フォローしてください

最新の情報をお伝えします

Subscribe
Notify of
guest

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

0 Comments
Inline Feedbacks
View all comments
Translate »
0
Would love your thoughts, please comment.x
()
x