本日の一冊-何度でも言う がんとは決して闘うな
医学界で異端の慶応大学近藤誠講師の説の総まとめ的一冊。彼のことはここでも何度も取り上げているが、いわゆるがんの「標準治療」の問題点を大胆に指摘し、それは製薬会社と病院を潤すシステムの中で仕組まれていることを暴露している。特に抗がん剤の"有効性"を統計データのとり方のトリックにより説明する。ここでも生命表のデータ分析のトリックについては紹介した。一応私もこの方面は一通り知っているし、かつて厚生省の薬事審議会の重鎮たちによる研究会に属していたこともあり、その内情についてもちょっと書いた。
要するにギョウカイの"標準(スタンダード)"なるものがかなり危ういと言うことだ。これはニッポンキリスト教を観れば明らかであろう。近藤医師は学内でも学会でも孤立、いわゆる世間的な出世の道は閉ざされたとするが、教授会や教室の運営・事務処理、研究費取得、渉外雑務・・・からは解放されて、診療と講義だけやっていれば後は好きなことができる安泰な身分にけっこう満足されている模様
ちなみに低線量放射線の影響についても諸説紛々。極私的には「低線量×長期」の被爆の方が「高線量×短期」の被爆に比して有害だとするペトカウ効果に注目しているところだ。福島の件ではいわゆる御用学者なる言葉が飛び交ったが、御用学者の生態を知るものとしては、彼らの生活権も考慮してあげても良いかもと思う次第だ。要するに彼らは自らの立場を確保するためには学界の"標準"には逆らえないのだ。もっと言えば蛸壺社会。そのギョウカイの物差しだけで生きざるを得ないことになる。例のDr.Xなどはあえて挑発的にそのギョウカイに挑戦するわけだが・・・。かなり以前にニッポンキリスト教界と医学界は実に似ていると書いたことがあるが、改めて確認した次第だ。
さて、みなさんはどう考えるであろうか?医者に完全にサレンダーして、弄繰り回されるか、それとも楽しく生きつつ放置するか。極私的には、前にも書いたと思うが、固形がんであれば、とりあえず愛のない・冷酷な・金と女に執着する、が、しかしメスの切れる財前タイプの外科医にスパッと切ってもらって、後は放置するだろう。近藤医師の観察によると3年間転移がないものはこれから先にもないとのこと。ペインに対しては対応するが、抗がん剤と放射線だけはきっぱり受けるつもりはない(以前、放射線は考慮しつつとかいたが、やっぱり避けておきたいところ)。そして後は人生を目いっぱい楽しむだろう。すでに人間として一通りのことを経験させてもらっているし、子孫も残しているし、欲しいものはほぼ得たし、後は余剰価値で生きたいと感じているところなのだ。
かくして御言葉にこうあるとおりだ-
むしろ、あなたがたは、「主の御心であれば、生き永らえて、あのことやこのことをしよう」と言うべきです。-James 4:15