Dr.Lukeの一言映画評
- 2009/01/24 19:11
- Category: 映画
午前はいつもどおりプールとサウナ。午後は映画、と巡航状態。このペースが一番心と体に快適である。
映画は『エレジー』。う~ん、これは大人の純愛物語だ。切なくもいとおしいような感覚を残す。大学教授のデヴィッドは年齢の割りにマッチョなボディを持ち、自信と魅力に溢れた、人気教師。そんな彼が教え子のコンスエラと恋に落ちる。年の差30歳。最初は気軽な遊び気分だったのだが、コンスエラの美しさと純粋さに、デヴィッドはマジモードに入る。しかし真剣になるほどに、年齢の差を覚え、デヴィッドは臆病になる。彼女は決して自分のものにはならない、いつか自分から離れて行くだろうと・・・。
ところが、コンスエラは本気であり、デヴィッドを家族に紹介しようとする。が、デヴィッドは恐れを覚えて直前になって逃げてしまう。深く傷つくコンスエラ。こうして二人の関係は終ったかに見えた。一方デヴィッドは親友のジョージを突然の死によって失い、同時に二人の心の拠り所を失う。その喪失感を抱えつつ、大学の講義に入れ込んで、その虚しさから逃げるデヴィッド。
そんな2年が過ぎたある日、留守電にコンスエラのメッセージが・・・。震えながら彼女に電話するデヴィッド。彼女は話したいことがあると。恐れるデヴィッド、彼女は別の若い男と結婚したのか・・・と。コンスエラはデヴィッドを訪ねる。そしてそこで明かされた哀しき事実・・・。コンスエラの「あなたの方が年下みたい」と言う台詞が心に響く。かくして彼らの愛の形は純化され、昇華される。その結末のシーンが感動的だ。大人の鑑賞に堪える映画だ。
ペン・キングスレーが初老の大学教師を好演している。自分のボディと才能に自信を持っていたものの、コンスラエラによって自分の老いに直面し、年齢を重ねることの意味を問いつつも、その運命から逃れられず、男として臆病になっていく。実際、スキンヘッドの彼はかなりセクシーである。マッチョ・ボディも65歳にしては崩れていない。ちなみにあの田村正和も65歳だそうで、何と孫もいるのだそうだ。
ペネロペ・クスルは実に美しい。キューバ人役だが、実際はスペイン生まれだそうで、確かに英語に訛りがあり、何となくオードリー・ヘップバーンとイメージが重なる。しかしこの英語の訛りも魅力になっている。
男の臆病さをよく知るDr.Lukeとしては、かなり投影できる映画である。私もマッチョ・ボディを維持しつつ、キングスレーのごとく年齢を重ねたいと、改めてトレーニングに打ち込むモチベーションを得た作品。お薦め。
追記1:キングスレーの一言が実にイイ-「俳優に共通する唯一のものは弱さだと思う。われわれは弱さをさらけ出してはじめて何かを作り出せる。そこに人間らしさが滲み出てくるんだ」。
追記2:今晩の田村正和主演、松本清張のドラマ『疑惑』も男と女の哀しき物語だった。愛を失いたくがないゆえに、無理心中を図る不能の男と、愛を信じたいがゆえに、自ら罪を背負って自殺を図る誰からも愛されなかった女。いずれも自分の命をかけて愛を全うしようとしたのだった。松本清張と森村誠一の小説はかくのごとく切なくも不条理なこの社会の暗部を抉り出しつつ、犯罪を通して人間を描く点が魅力だ。
zion
To President Obama,
http://jp.youtube.com/watch?v=87yq372R4Ts&feature=channel_page
http://jp.youtube.com/watch?v=rLxTpsIVzzo&NR=1