本日の一冊
- 2009/06/24 20:44
- Category: 書籍
まずは今日の学生との会話から-
PC演習ではドライアイで学生たちも目が赤くなっている。で、数人の子に「君たち、目が充血してるけど、だいじょうぶ?」と声をかけると、ひとりの子が「あたしはコンタクトだから・・・」。小生「ぼくもそうだけど、FX-Neoでシャキっと、ね」とポケットからソレを取り出してポーズを取ると、「センセイ、そのままテレビ出れるよ、カッコいいもん」と。「ありがとね。そう言えば、前に、韓国の女性から、韓国の何とか言う俳優に似てるって言われたっけなあ」。「ええっ、韓国ですかあ、あたしあんまし・・・」。「え、君たち、ヨン様ってどうなの?」、「やだ~、だって、おばさんのアイドルでしょっ」と。「まあね、確かに。ヨン様の映画行ってごらん、すっげぇー、おばちゃんたちばっかしだから」。「いやだぁ、だって、臭そうだもん!」。
と言うわけで、彼女たちは匂いにはカナリ敏感なのだ。だから私はグランマリン系を絶やさないわけ。
で、本日の一冊は『ニオイをかげば病気がわかる』(講談社)。前にある方が、ご主人が癌になられたとき、体臭がきつかったとここに書いてくださったが、確かに癌病棟には特有のニオイがあるようだ。ニンゲンの数万倍の臭覚を持つ犬を訓練すると、ほぼ100%癌患者の特定が可能となると報告されている。ちなみに私の脇は芳香族系の香りがすると前に書いたことがあったが、体臭は体の健康状態のバロメーターと言えるのだ。
女子学生の言うおばさん(おじさんも)の臭いの成分とはノネナール。これは皮脂が酸化したもので、年齢を重ねると抗酸化物質が減少するために、皮脂の9-ヘキサデセン酸と酸化物質スクワレンハイドロパーオキサイドが反応してニオイを発するようになる。抗酸化物質が減少すると癌などにもなり易い。ノネナールは実はニンジンを煮たときの湯気にも含まれる。
病気とニオイの関係は、例えば-
・糖尿病-甘いニオイ
・通風-古いビールのニオイ
・胃腸病-腐った卵のニオイ
・自律神経失調症-炊き立てのゴハンのニオイ
・統合失調症-ドランス-3-メチル-2-ヘキセン酸の刺激臭
・消化器系障害-すっぱいニオイ
・肺機能障害-肉の腐ったニオイ
・心肺機能障害-焦げ臭いニオイ
・肝機能障害-ねずみ臭
etc.
私の甘いニオイは糖尿病系?と、言っても今のところ異常はありませんが。ちなみに便のニオイはスカトールなる物質の仕業ですが、何とこれをどんどんと薄めていくと・・・ジャスミンの匂いになるのであります!?(嗚呼、今後ジャスミンティが飲めなくなるかも)。
また精神状態とニオイの関係もかなり研究が進んでいますが、臭覚神経は辺縁系を迂回するルーツがあるために、きわめて原始的な記憶と結びついて、私たちの心のきわめて深層部と密接に関係しているのです(→参考)。私も実家に帰ると実家のニオイがするのですが、何とも懐かしーい感覚が呼び覚まされるのです。
かくして乳児はママの肌のニオイを大脳の深いところに刻み込まれ、成長してからも同じニオイを発散する異性に惹きつけられるのです。これは意識はしていないのですが、大脳はちゃんと反応するのです。いわゆるフェロモンは動物だけではなく、人間もちゃんと発散しているのわけ。セクシーさは単に見た目だけではなく、フェロモンを発散することがコツ。(どうやるんだって?・・・私も分かりませんが、ソレ系のコロンはありますよ^^)
と言うわけで、ニオイの奥深さが分かる読み易い本です。健康対策にはもちろん、加齢臭対策にも、いつまでもセクシーでいたいおじさん・おばさんもぜひどうぞ。すでに枯れてしまったおじさんも若い子たちにモテルようになるかも、ね(保証は致しかねますが・・・・)
追記1:抗酸化作用のある物質としては、ヴィタミンCやヴィタミンEが一番有名です。ちなみに私は1日にVC2㌘とVE100㎎を摂取しています。血管の若さを保つためにもぜひどうぞ。あとクエン酸もイイですよ、つまり酸っぱい系がイイのです。
追記2:ある内科医がドッグで所見なしだったのですが、訓練されたドッグが癌のニオイを感知。念のため精密検査すると初期の胃がんが発見された例も挙げられています。ニオイと病気の関係の研究にはかなりの可能性が秘められているわけです。
zion
わがオフィスにワキガ臭をぷんぷんさせているKYおじさんが一人いるのですが、、、
さすがに面と向かって臭いと言えません。