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櫻に雪の光景に想う

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寒威(たけ)し 鶯は默し 疾風吹く
枝は凍り 櫻花 撩亂披く
春恨の紅粧 香寂寂たり
雙飛の黄鳥 佳期少(まれ)なり

(平起式・平声上四支韻)

玄機とお吉の人生を想いつつ・・・桜の花は満開なのに雪が花弁を凍らす。疾風も冬のように厳しい。春にしてはなんとも不条理な光景だ。まことに彼女たちの紅化粧も、恨めしいこの春のごとく、その香も寂しさを増すだけ。仲睦まじく飛ぶつがいの鶯も、その幸いな期間はまことに短い。

through a man's eyes

(C)唐沢治

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