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冬日田園雑興-范成大

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 榾柮(ほだ)には煙無く雪の夜は長し
 地炉(いろり)に酒を?(ぬく)めれば煖かきこと湯の如し
 嗔(いか)ること莫(な)かれ 老婦に盤?(ばんてい)無きを
 笑って指(ゆびさ)す 灰の中の芋と栗の香ばしきを

今夜は冷え込む模様。雪も・・・。わが書斎もかなり凍みる。幼稚園の頃、「雪の降る夜は楽しいペチカ・・・」と歌った。こんな夜は何となく心が弾んだもの。この感覚は洋の東西を問わないようだ。12世紀、南宋の范成大も雪の夜を詠っている。たまたま立ち寄ったのであろう、冬の長い夜のある農家。炉の中で酒の燗をつけている貧しい老夫婦。ご馳走の皿は何もないことで腹を立ててはならない。見てみなさい、その灰の中の芋と栗が香ばしいではないかと・・・。こういった世界、実にわが憧れではある。ちょっと戸隠の手造りログハウスで、すべての手造りの食材で暮らす電気屋さんを連想したかもだ・・・。

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