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Dr.Lukeの一言映画評

ファイル 711-3.jpgしばらくぶりに大学でちょっと一仕事。午後はぶらっと東京ミッドタウンにてLunch、六本木ヒルズに移動して、昼間からRestaurant&Barにてカクテルを。ファイル 711-2.jpg六本木は、そのシンボルだったアマンドが改装のため閉店、工事中。あのピンクとホワイトの縞模様が消えたのは青春時代が消え行くようで、やや寂しい。そのままヒルズにて映画を(こいつ毎日観てやがると思わないで下さいませ)。

ファイル 711-1.jpg誰も守ってくれない』。刑事事件の加害者の人権は守られて、被害者が2次、3次被害を受けることがあるのはよく知られている。が、加害者の家族もまた被害者なのだ。兄が殺人を犯し、母親は自殺、中学生の沙織はマスコミなどの追跡から刑事勝浦によって保護される。彼自身も過去の事件によるトラウマを抱え、精神科にかかり、家族が崩壊寸前。
続き
しかしネット社会の現代、ネットに実名や写真を晒され、容易に居所も暴かれ、追い詰められる沙織と勝浦。そしてようやく見つけた避難所ペンション。この主人はかつて勝浦の抱えるトラウマの事件の被害者。そこに沙織の恋人中学生の園部が現れる。心慰められる沙織・・・と思いきや、現代社会で病んだニンゲンの心の怖さが・・・。

このような場合、人はどうしたら癒されるのか。それは人と人の心の真実の触れ合い、心を共有すること。現代は心と心がキレている。最後の場面にようやく救いを見て、カタルシスを得ることができた。きわめてリアルかつヘヴィーな作品。

現代は倒錯した"正義"の時代と言える。

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