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本日の一冊

ファイル 1279-1.jpg私の好きな藤巻健史氏の『日本破綻-株・債券・円のトリプル安が襲う』。この人は外資系で伝説のディーラーとして修羅場をくぐりつつも、理論的にも分かり易い論を展開する。本書では日本の国債がすでに限界に来ていることを指摘。今後不達による金利高騰を招くリスクを予測。原因は市場原理を十分に活用してこなかったこととする。要するに企業が借りないため、金融機関はせっせと国債を購入していたのだ(残高120兆)。これで長期金利は低いままだった。が、それも限界に近い。事実ロシアのデフォルトの際は国債利回りが80%!かくして米国債を売って、ロシア国債を買うという裁定取引に入れ込んだLTCMは破綻した。

対処法としては、円安に誘導して体力を温存しつつ(藤巻氏のかねてよりの主張)、小さい政府を実現し、規制を緩和、そして結果不平等税制を是正すること。市場原理を十分に機能させ、市場の見えざる手による自律的調整機能による経済運営をすべしと。いわゆる格差是正はこれにブレーキをかけるものであり、格差はあって然るべき。・・・と言うわけで、これはけっこう再建主義的国家・経済論(リバータリアニズム)と言えそうだ。

いずれにしろ、最近の国会中継を観ていると、乗数効果のないバラマキのためのめちゃくちゃな予算編成をし、借金を上積みする鳩様らの現実感の欠如が目につき、明らかに民主党はニッポンを弱体化させるどころか、滅びへと向かわしめていると言わざるを得ない。ちなみに今月の文藝春秋では、このような論を唱える論文が何本も掲載されている。

追記:ついに内閣支持率が30.9%!(→記事)私が当初より指摘していた自己崩壊が最終局面に来ています。ここへきて社民党との不協和音、公明党に擦り寄っていますが、沖縄基地問題が解決する前に破綻が来てしまいそう。

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